今週、2月第1週(1~5日)は5日間の取引。1日にはプロ野球がキャンプインし2月がスタート。4日は「立春」で、日差しは少しずつ、春。マーケットはアメリカ雇用統計の発表ウィーク。世界の主要株式市場は1日にマレーシア、メキシコが休場する。なお、7日の日曜日から13日の土曜日まで中国本土市場は「春節(旧正月)」の連休に入るので今週の上海市場はアノマリー的には「上がる」とされている春節前週になる。春節休暇は訪日外国人観光客相手のインバウンド消費にとっては書き入れ時だが、人民元安もあり「爆買い」が昨年以上の勢いかどうかは不透明。
国内の経済指標、イベントは月初でもあり少ない。2日には1月のマネタリーベース、3日には1月の消費動向調査。3日に12月17、18日に開催された日銀の金融政策決定会合の議事要旨が発表される。5日には12月の景気動向指数速報値。
主要銘柄の決算発表は3月期決算企業の4~12月期決算、12月期決算企業の本決算のピークが続き、日経平均採用銘柄も続々。
1日は三菱UFJ、新日鉄住金、塩野義製薬、リコー、LIXILG、日本精工、大塚商会、日本ハム、NOK、帝人、常陽銀行、フジクラ、東邦HD、持田製薬、キッセイ薬品、セントラル硝子、日新製鋼、日立造船、トリドール、プリマハム、アサヒGHDなど。
2日は三菱商事、ヤフー、三菱電機、野村HD、小野薬品、任天堂、エーザイ、NTTデータ、参天製薬、京王、カルビー、カシオ計算機、三井化学、神戸製鋼、IHI、NTT都市開発、東ソー、ブラザー工業、横河電機、ガンホー、出光興産、ニチレイ、宇部興産、GSユアサ、足利HD、レンゴー、メイテック、OKI、クラリオンなど。
3日は武田薬品、デンソー、花王、日立、パナソニック、豊田自動織機、シスメックス、アイシン精機、住友電工、田辺三菱製薬、JXHD、住友化学、豊田通商、三菱自動車、横浜銀行、大正製薬HD、ジェイテクト、東武、ダイセル、京急、カカクコム、ふくおかFG、大陽日酸、トヨタ紡織、ミネベア、コカコーラウエスト、ぐるなび、ダイヘンなど。
4日はJT、富士重工業、三菱地所、三井物産、伊藤忠商事、三菱重工業、国際帝石、テルモ、マツダ、旭化成、三菱ケミカルHD、東芝、ニコン、ローム、日テレHD、ヤマダ電機、ヤマハ、三菱UFJリース、王子HD、丸井G、TBSHD、スクエニHD、相鉄HD、ケーズHD、イビデン、シャープ、グリーなど。
5日はトヨタ自動車、NTT、大和ハウス工業、オリンパス、住友商事、明治HD、丸紅、旭硝子、キッコーマン、日本ペイントHD、住友金属鉱山、日清食品HD、ドンキホーテHD、リンナイ、博報堂DY、東洋製罐HD、スズケン、タカタ、クレディセゾン、ディスコ、科研製薬、ユナイテッドアローズ、ミクシィ、ベネッセHD、セガサミーHD、DeNA、日本水産など。
新規IPOは2月24日のはてな<3930>まで休み。2016年の第2号のバリューゴルフ<3931>の東証マザーズ上場日が3月2日、第3号の中本パックス<7811>の東証2部上場日が3月3日と決まった。春のIPOシーズンは遠くない。
海外の経済指標、イベントは、1日にいきなり中国PMI、アメリカISM製造業景況指数の発表がある。3日にはISM非製造業景況指数とADP雇用統計、そして5日にはアメリカの雇用統計が発表される。
1日には中国の1月の製造業PMI、財新製造業PMI、アメリカの12月の個人所得、個人支出、建設支出、1月のISM製造業景況指数。大統領予備選挙のアイオワ州党員集会がある。トランプ人気はいつまで続く?
2日にはユーロ圏の12月の失業率、アメリカの1月の新車販売台数。オーストラリア準備銀行理事会、インド準備銀行金融政策決定会合で、それぞれ政策金利が発表される。
3日にはオーストラリアの12月の貿易収支、ユーロ圏の12月の小売売上高、アメリカの1月のADP雇用統計、ISM非製造業景況指数。タイの中央銀行の金融政策決定会合。
4日にはアメリカの12月の製造業受注。イングランド銀行(BOE)の金融政策委員会、メキシコの中央銀行の金融政策決定会合で、それぞれ政策金利が発表される。
5日にはオーストラリアの12月の小売売上高、ドイツの12月の製造業受注、フランスの12月の貿易収支、アメリカの1月の雇用統計(非農業部門雇用者数、失業率)、12月の貿易収支、消費者信用残高。
アメリカの主要企業の決算発表は、1日にアルファベット(グーグル)、2日にダウケミカル、ファイザー、エクソンモービル、ADM、UPS、ヤフー、ギリアド・サイエンシズ、3日にGM、メルク、ヤム・ブランズ、4日にラルフローレン、リンクトイン、5日にエスティローダーが発表する予定。
前週までの1月下旬の東京市場は、劇場型犯罪ならぬ「劇場型マーケット」の日々だった。日替わりで繰り返される大幅高と大幅安。全33業種プラスか、全33業種マイナス。それが極まったのが前週末29日の「大乱高下劇場」だった。後場開始からわずか1時間で518円上昇、871円下落、さらに274円上昇でプラスに戻り、終値は476円高。日中値幅は現物871円、先物1110円で、売買高41億株、売買代金4兆4317億円の超大商い。日銀が金融政策決定会合で「マイナス金利導入」を決めたためだが、発表直後から上昇一方で755円高だった2014年10月31日の「黒田バズーカ第2弾」とは、マーケットの反応がだいぶ違っていた。
もっとも、マイナス金利政策の評価は人それぞれで分かれるとしても、刺激になったことは間違いない。29日のNYダウはリスクオンして396ドル高で、ドル円レートは121円近辺。CME先物清算値は17850円だった。黒田総裁言うところのニュータイプ「3次元緩和」の効果が地球を周回した。
前週末29日の終値17518.30円のテクニカル・ポジションを確認すると、17108円の5日移動平均は下にあり、17683円の25日移動平均、18665円の75日移動平均、19315円の200日移動平均は上にある。29日はザラ場中に25日移動平均まであと45円に迫り、前々週末22日の終値が1098円も開いていたのと比べれば、黒田さんのおかげ?もあって大健闘した。その甲斐あってボリンジャーバンドでは25日線-1σの16819円と+1σの18546円の間のニュートラル・ゾーンに位置している。上にも下にも等しく動きやすいポジションである。
日足一目均衡表の「雲」は18885~19251円で、下限まで1367円もあって依然として別の恒星系の話。今週は雲がほとんど動かず、4日まではずっと18885~19251円で、5日に上限が少し上がって18885~19271円になる。しかし来週の8日の9日の間で変化日になると言われる「雲のねじれ」が起き、その後は雲の上限も下限もどんどん下がっていく。アメリカの雇用統計発表後の今週末はテクニカル的にも変化する春の始まり、になるのだろうか?
オシレーター系指標は「売られすぎ」シグナルが全部消え、まだ早すぎる気もするが久々に「買われすぎ」シグナルが1個点灯した。ストキャスティクス(9日・Fast/%D)がそれで、買われすぎラインの70を超えて82.9だった。それ以外では騰落レシオが72.6まで、サイコロジカルラインが5勝7敗で41.6%まで、25日移動平均乖離率が-0.9%までそれぞれ回復した。RSI(相対力指数)は48.3、RCI(順位相関指数)は+9.8、ボリュームレシオは43.8だった。