日本マクドナルド過去最大の赤字、“モダン”な未来はあるのか

2016年02月11日 09:20

 日本マクドナルドホールディングスが発表した2015年12月期通期の連結決算は、最終損益が347億400万円の赤字だった。前年よりも約130億円赤字がかさんだ。「戦略的閉店などに伴う特別損失を合計72億円計上したことなどにより」(同社)という事情はあるが、2001年の株式上場以来、過去最大の赤字額になったのは確かだ。

 売上高は前年同期比14.8%減の1,894億7,300万円で、営業利益は252億3,300万円の赤字、経常利益は276億9100万円の赤字だった。不調の原因には、14年の賞味期限切れ問題、2015年の異物混入問題など不祥事が相次いだ影響を指摘する声が大きい。客数で見ても、昨年12月まで32カ月連続で前年割れするなど深刻な状況が続いている。

 新メニューの導入や店舗の閉鎖を進めるなどの合理化による業績回復プランを履行中のはずだが、どこまで効果があったかはわからない。同社では、2016年12月期通期の業績予想は、営業利益33億円、当期純利益10億円と黒字転換を目指すとしている。同社によると、積極的な店舗投資により2015度末時点で47%の店舗が「モダン」な店舗となり、2018年度末時点で90%の店舗がモダンな店舗となる見通しだとして、明るい未来を描き続けている。どのような“モダン”なのか分かりにくいが、組織も経営もモダンにしてほしい。(編集担当:城西泰)