自動車大手5社の営業利益、過去最高を更新

2016年02月15日 07:53

 10日、自動車大手8社の2015年4~12月期連結決算が出揃ったが、北米市場を主力とするメーカーが営業利益を伸ばす形となった。ホンダ<7267>と日産自動車<7201>を除く、トヨタ自動車<7203>、マツダ<7261>、富士重工業<7270>、スズキ<7269>、三菱自動車<7211>の5社が、本業のもうけを示す営業利益で過去最高を更新。北米や中国などの市場で販売が好調に推移したほか、円安効果も業績拡大に寄与した。

 トヨタ自動車の売上高は前年同期比6.5%増の21兆4313億円、営業利益は同9.0%増の2兆3056億円、最終利益は同9.2%増の1兆8860億円、いずれも過去最高を更新した。マツダの売上高は同16%増の2兆5478億円、営業利益は同14%増の1734億円、最終利益は同6%増の1235億円という結果であった。富士重工業の売上高は同17.4%増の2兆4186億円、営業利益は同40.5%増の4357億円、最終利益は77.5%増の3378億円であった。北米市場でのスポーツタイプ多目的車(SUV)の販売が引き続き好調さをみせたことにより、最終利益が大幅に拡大した。世界販売台数も過去最高を更新した。

 スズキの売上高は同9.9%増の2兆3555億円、営業利益は同8.2%増の1462億円、最終利益は同28%増の1022億円であった。主力市場であるインドでの販売が好調に推移したことにより、営業利益が過去最高を更新。また、四輪車の世界販売台数も同0.4%増の212万2000台と、同期として過去最高を更新した。三菱自動車の売上高は同4.6%増の1兆6619億円、営業利益は同1.2%増の1020億円、純利益は同22.2%減の767億円であった。

 そして、ホンダの売上高は同11.3%増の10兆9432億円、営業利益は同3.0%減の5672億円、最終利益は2.4%増の4379億円。日産自動車の売上高は10.6%増の8兆9430億円、営業利益は同40.6%増の5875億円、最終利益は33.7%増の4528億円という結果で、5社のように営業利益の過去最高はかなわなかったものの、中国での販売が堅調に推移し、最終利益は2桁伸長となった。また、高級車ブランド「インフィニティ」の販売も北米市場を中心に健闘した。(編集担当:滝川幸平)