自衛隊「海外から軍隊で扱われている」総理答弁

2016年03月02日 20:36

 安倍晋三総理は2日の参院予算委員会で民主党の大塚耕平議員が「自民党憲法改正草案で自衛隊を国防軍と呼び変えている真意は何か、自衛隊と国防軍の違いは何か」と質した。

 これに安倍総理は「わたしはこの場に内閣総理大臣の立場で立っているので、我が党(自民)の憲法草案のいちいちについて解説するのは控えさせて頂きたい」とまったく、国民の前に示すことはなかった。

 ただ中谷元防衛大臣は、自衛隊と通常の軍の違いについての質問に「自民党の憲法草案では自衛権を追加している。主権国家の自然権としての自衛権を明示的に規定している。国連憲章が認めている個別的自衛権、集団的自衛権が含まれていることはいうまでもない」と語り、自民党憲法草案では全面的な集団的自衛権の行使を認めるものになっていることを示した。

 そのうえで「軍」について、中谷防衛大臣は「独立国家が独立と平和を保ち、国の安全を確保するための軍隊を保有するのは現在の世界では常識だ」と答弁。「国際的な標準に合わせるということだ」と答えた。

 安倍総理は直後に答弁に立ち「自衛隊の戦力は(防衛のための)必要最小に限られること。また交戦権がないということを持って、軍隊ではないということになっている。しかし、海外からは自衛隊は軍隊として扱われているということは申し添えておきたい」と答えた。(編集担当:森高龍二)