バイクメーカーとして「ジェットスキー」専業でマリン事業を展開するKawasaki

2016年03月05日 17:46

Kawasaki_BoatShow

カワサキ製ジェットスキー・2016年モデルのなかで、もっとも豪華でラグジュアリーな「ULTRA310LX」、価格は225万7200円

 川崎重工は、国内外で100に及ぶ関連企業とともに“技術の企業集団”川崎重工グループを形成している。技術開発の歴史は100年を超え、同社が築いてきた先端技術は、陸・海・空はもとより、遥かな宇宙から深海にまでおよび、それぞれの分野で多彩な製品をリリースする。

 航空機はもちろん人工衛星などを開発する航空宇宙事業。ガス船や潜水艦を得意とする造船事業。新幹線、ニューヨーク地下鉄などの製品を送り出す鉄道車両事業。ガスタービンやバイオマス発電などのエネルギー関連事業。そして、世界的なレジャー製品メーカーとして「Kawasaki」ブランドで知られるモーターサイクル・エンジン事業としてバイク、ATV(四輪バギー)、ジェットスキー、汎用ガソリンエンジン事業を展開している。

 モーターサイクル&エンジン事業は、グループのなかで唯一、直接一般消費者に商品を提供する部門だ。幅広い製品を生産し、グローバルマーケットに提供している。

 同社が世界に先駆け開発した「ジェットスキー」を発表したのは1973年。環境対応に優れた4サイクルエンジンモデルを主力に、当初からスーパーチャージャーを搭載するなど、技術力の優位性を持っていた。1986年は「JET SKI X-2」を発売して本格的に市場参入する。1992年には「JET SKI 750SX」を発売し、以降、毎年のように新製品を世に送り出してきた。

 その川崎重工のジェットスキー販社「カワサキモータース・ジャパン」が、さる3月3日〜6日、パシフィコ横浜で開催された日本最大のマリン展示会である「ジャパンインターナショナルボートショー2016」に出展した。

 出展したジェットスキーは、「ULTRA310シリーズ」をメインに2016年型フルライン。シリーズ・トップランナーは、「ULTRA310LX」だ。1.5リッター4気筒のキャパシティから最高出力300ps(221kW)/8000rpm、最大トルク28.2kg.m(277Nm)/6000rpmを絞り出す高出力スーパーチャージャーエンジンを搭載する。

 最上級バージョンの「ULTRA310LX」は、贅沢な専用装備が満載されたモデル。なかでもオーディオシステム「ジェットサウンド」は、パーソナル・ウォータークラフトでは標準装備世界初となる。グローブボックス内に用意するUSB端子、もしくはステレオピンジャックでスマートデバイスを接続して、好きなサウンドに乗ってクルージングが楽しめる。

 また、同社ブースでは、「ULTRA310シリーズ」なかで、もっともレーシーでアグレッシブなカワサキレーシングカラーのライムグリーンに塗られた「ULTRA310R」に熱い視線をおくるファンが多かった。ULTRA310シリーズの価格は、205万3080円から225万7200円。(編集担当:吉田恒)