欧州の人気者、ルノーの小型クロスオーバー「チャプター」もマイナー実施

2016年03月25日 08:21

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ルノー・ジャポンは、同社の最量販車種であるルーテシアの量販グレード、インテンスとゼンのマイナーチェンジを先の2月に発表した

 ルノー・ジャポンは、同社の最量販車種であるルーテシアの量販グレード、インテンスとゼンのマイナーチェンジを先の2月に発表した。同モデルは、発表当日の2月25日から全国のルノー正規ディーラーで販売している。

 ルーテシアと同じエンジンを搭載していた同社のコンパクトクロスオーバー「キャプチャー」もマイナーチェンジを実施。3月3日から注文を受け付けている。ルノー・チャプターは欧州でコンパクトクロスオーバー人気に火を付けた“張本人”で、ルノーにとっても重要なモデルといえる。

 今回のマイナーチェンジでは、ルノー・チャプターのふたつのグレード「インテンス」と「ゼン」が、エンジン、トランスミッションに変更を受けた。 エンジンは、1.2リッター4気筒直噴ターボで、トルク特性が向上し、出力&トルクが従来の120ps/190Nmが118ps/200Nmに出力はやや下がったものの大幅なトルクアップを果たした。デュアルクラッチ式トランスミッションのギア比も変更されたことで、街中からロングドライブまで、より運転しやすい特性を獲得した。また、ストップ&スタート機能(アイドリングストップ機構)を新たに搭載し、燃費性能は17.2km/リッターと約20%向上したという。

 このマイナーチェンジ版チャプターに試乗する機会があったので軽く印象を報告する。驚くべきは、わずか1.2リッターのキャパのエンジンが発生する太いトルクだ。6速の多段ミッションとの組み合わせは、都内の一般道だけでなく、速い流れの首都高速でも2500rpm以上回ろうとせず、それでもかなり早い。なかでも40km/hあたりからの追い越し加速は“気持ちが良く”、マニュアルシフトすると“舌を巻く”ほどの中間加速が得られる。

 それでいながら、室内の静粛性は非常に高い。小雨降る首都高速を結構なペースで飛ばしてもエンジン音は室内に入ってこない。運転席で聞こえる、いちばん大きな騒音は、タイヤが水を跳ね上げる音だ。

 マイナーチェンジを気に搭載となった「ストップ&スタート機能」の制御は、かなりきめ細かいようだ。通常走行から赤信号で止まると数秒でエンジンが停止する。が、高速道路の渋滞などでブレーキ操作だけで追従するような速度域から停止しても10秒以上エンジンが回り続ける。渋滞に巻き込まれても“ギクシャク”した動きとは無縁だ。

 今回のマイナーチェンジは、欧州の環境対策「ユーロ6」に対応するための処置。ユーロ6は、それまでの規制であるユーロ5に比べて、窒素酸化物の排出量を45%以下にすることを求めている。

 マイナーチェンジしたルノー・チャプターの価格は、インテンスが267.2万円、ゼンが256.9万円。