「英語教育の変化」の内容に関する認知度 一般保護者は過半数を割る

2016年04月02日 13:11

 英会話教室を運営するイーオンは、全国のイーオンキッズに通う小学生の保護者500名、ならびに英会話学校に通っていない小学生の全国の保護者500名の計1,000名を対象に、「子どもの英語学習に関する意識調査2016」を実施した。
 
 今回の調査では、文部科学省によって進められている学習指導要領の全面改訂等により、大きな転換点を迎えている英語教育環境について、保護者がどう認識し、どのように考えているのかについて調査した。それよると、「英語教育の変化」の内容に関する認知度、一般保護者は過半数を割る結果となった。

 2020年に向けてそれぞれ方針変更が予定されている(1)小学校の英語教育(小学5、6年生時の英語「教科」化、「外国語活動」の小学3、4年生への前倒し)(2)中学校の英語教育(「英語を英語で教える授業」の開始)(3)大学入試(新大学入試テスト導入)の各項目について知っているかどうかを、イーオン保護者では(1)(3)で7割以上、(2)についても過半数が知っていると回答する一方、一般保護者の認知度は、(1)~(3)ともに過半数を割っており、特に(2)の中学校での変化については、24%と1/4にも満たない認知度となった。

 また、それらの情報について「新聞やTVなどの報道」を通して知ったという保護者が各項目ともトップとなり、特に一般保護者では他を大きく引き離し3/4を超える方が「報道」で知ったと回答する結果となった。一方、「学校からの情報提供」という回答が、各項目とも1割前後と低くとどまり、公教育の現場での積極的な情報提供が進んでいない様子が見て取れる結果となった。

 小学校の英語教育を今後3年生から開始する「早期化」について、イーオン保護者では7割を超える355名、一般保護者でも過半数を超える273名が「よいことだと思う」と回答した。また小学5 年生からの英語「教科化(=成績がつく科目にすること)」の方針についても、それぞれ過半数を超える保護者(イーオン保護者290名、一般保護者257名)」が「よいことだと思う」と回答した。教科化に賛成する理由としては、イーオン保護者では「現在の「英語学習」では内容が十分でないと思うから」が116名(40%)、一般保護者では「習得目標ができるから」が93名(36%)でそれぞれトップとなった。

 「早期化」「教科化」をはじめとする小学校の英語教育における変化について、不安に思うことを尋ねたところ、「これまで英語を教科として教えた経験のない小学校の教員に授業ができるのか」という回答が、イーオン保護者、一般保護者ともトップとなった。全体的にイーオン保護者の方が不安感が強い傾向が見られ、2位の「指導内容や授業のレベルについて、学校によって差が出てしまうのではないか」とともに順位は共通だったが、票数はどちらもイーオン保護者の方が100票以上も上回る結果となった。一方で、「子どもが英語に対して苦手意識を持つのではないか」という回答については、イーオン保護者が48名だったのに対し、一般保護者では141名が挙げるなど、こちらも両者で差が出る結果となった。(編集担当:慶尾六郎)