アメリカで生活するなら車が必須だが、英語での運転免許試験のことを考えると気が萎える方も多いのではないだろうか。そんな日本人にちょっとした耳寄りな情報が入ってきた。
この度、日本政府とアメリカ・メリーランド州の取り決めにより、日本人は運転免許試験を免除されることとなった。スタートは2016年1月からで、英語で行われる各種試験の代わりに手続きを済ませれば、メリーランド州の運転免許が取得できる。
メリーランド州には邦人の長期滞在者も多く、こうした制度は邦人滞在者の精神的負担の軽減になる。日本政府は今回のメリーランド州との事例をアメリカの他州にも広げていきたい考えだという。
日本人が海外滞在中に車を運転する場合、国際運転免許証の発行を申請するが、この国際運転免許証の有効期限は1年である。長期滞在予定の邦人は一定期間経過後、その国の運転免許を取得しなければならないことがある。
例えば今回の例と同じくアメリカ・ニューヨークでは長期滞在者の場合、住居が定まってから30日以内にニューヨーク州の免許を取得しなければならないカリフォルニア州の場合は10日、ワシントン州は30日となっている。
イギリスでは滞在が5年以内であれば手続きをすることで切り替えができ、ドイツでは日本の運転免許証と国際免許証の2つが揃えば6カ月間は特に手続きせずに運転ができる。このように国によって運転免許に関する取り決めが異なる。
アメリカは留学、駐在などで邦人の長期滞在者が多く、英語が苦手な人にしてみれば、日本政府には引き続き今回のような措置をぜひ邦人の多い他州にも広げてもらいたいところだが、敢えて英語での試験に挑戦したいという日本人が出てきても不思議ではない。
海外に住むメリットの中にはその国の文化に深いところで触れられる、という点が挙げられるが、これにはやはりその国の言葉の学習が必要だ。運転の経験はもう十分。しかしその運転を英語を通してとらえてみるとどうだろう。運転にまつわる色々な単語や表現を学べば、アメリカの車文化のおもしろい部分が見えてくるかもしれない。(編集担当:久保田雄城)