菅義偉官房長官は８日午前の記者会見で、衆院ＴＰＰ特別委員会で野党議員が退席する事態になっていることについて「国会で解決されると思うが、国民の皆さんが関心のあるのはＴＰＰの中身だと思う」として「野党は出てきて国会で審議することが大事だと思う」と国会審議に応じるよう求めた。
菅官房長官は「委員会は野党の要求を受けてしっかりやっているのじゃないでしょうか。ＴＰＰでの交渉過程のものは、どんな外交交渉であっても、その過程のものを出せというのは無理なのじゃないか。外交においては相手国との信頼関係がありますから」と野党が強く求めるＴＰＰ交渉過程の開示要求について、難しい要求ではないかとした。
民進党の山井和則国対委員長代理はさきに政府側が示した資料が「黒塗りでなく、真っ黒」と批判し「ＵＲが（甘利前大臣を巡る問題で）提示した資料を黒塗りというのであって、政府の資料は真っ黒。真っ黒の資料でどうやって審議しろと言うのか。あまりに不誠実」と強く批判していた。
菅官房長官は記者会見で「交渉の過程でなく、結果の出たものについて全て出しているのだから、結果について議論してもらうのが当然ではないか」と語った。（編集担当：森高龍二）
