トヨタの最小モデル「パッソ」がモデルチェンジ、今回から完全にダイハツのOEM車

2016年04月13日 08:02

Toyota_Passo

パッソMODA“G package” (FF車)、ボディカラーはブラックマイカメタリック×ダークエメラルドマイカ、価格165.78万円

 トヨタのスモールコンパクト、パッソが約6年ぶりのモデルチェンジを受けて3代目にスイッチした。新型は「街乗りスマートコンパクト」をコンセプトに開発。先代に設定していた1.3リッターモデルは廃止となり、1リッターモデルだけの展開となった。また、この3代目は、ダイハツが開発から生産まで一貫して担当していることから、同日にフルモデルチェンジを発表したダイハツ・ブーンのOEM車種となり、エンブレム類やグレード名称などが異なる程度の完全な同一車種となった。

 ボディサイズは“プチ・トヨタ”を返上するわけには行かないわけで、先代のボディサイズを維持。全長×全幅×全高は3650-3660×1665×1525mmと極めてコンパクトだ。が、ホイールベース2490mmと全長の割に長い。このためタイヤをクルマの四隅に配置した安定感のあるスタンスが得られた。

 今回のモデルチェンジで、ノーマル車はグレード体系を「X」に集約。フロントグリルを大型化し、バンパー下部は低重心に構えた八の字型の台形シルエットを組み合わせたフロントフェイスなった。2代目に設定されていた「+Hana」に代わって設定された新グレードの「MODA(モーダ)」はサテンメッキを施した専用フロントグリルを採用。フロントピラーやセンターピラーをブラックアウト化し、ややゴージャスな印象を持たせた。

 内装は「X」・「MODA」共通でワイド感を強調する水平基調のインストルメントパネルを採用し、「MODA」はオーディオクラスター、サイドレジスターリング、シート表皮などにマゼンタの専用アクセントカラーを施す。ボディカラーは「X」が12色、「MODA」が11色。「MODA」はブラックルーフとのツートーンカラーも7パターン設定されている。

 サイドアウターパネル全面に高張力鋼板を使用しながら、フロントフェンダーやバックドアなどを樹脂化することでボディ剛性と軽量化を両立、街乗りでのフラットな乗り心地と安心感ある走りを提供する

 搭載エンジンは、1リッター1KR-FE型。吸気ポートのデュアルポート化、インジェクターのデュアル化、噴霧の微粒化により燃焼効率が向上。高タンブル化やピストン形状の最適化により圧縮比を12.5に高め、全車トランスミッションはCVTを組み合わせる。その結果、FF車はガソリンエンジン登録車No.1の走行燃費28.0km/リッター、4WD車は新たにアイドリングストップ機能を装着することで24.4km/リッターを達成した。2WD車は「平成32年度燃費基準+10%」、4WD車も「平成32年度燃費基準」を達成、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定と合わせ、全車が「エコカー減税」の対象となる。

 前後サスペンションは、最適チューニングを施した。フラットな乗り心地と安心感ある走りを実現するために、フロント&リヤサスペンションにスタビライザーを採用(FF車)することで、ロールを抑制し、操縦安定性を向上。さらにフロントサスペンションは、径シリンダーダンパー&大径ロッドを採用し、サス剛性向上による操縦安定性とフリクション低減による乗り心地向上を図った。リヤサスペンションは、トーションビーム(FF車)のねじり剛性を高めることで操縦安定性を向上させている。

 やや設定が複雑だが、大雑把に表現するとSパッケージ車以上に、衝突警報機能(対車両・対歩行者)、衝突回避支援ブレーキ機能(対車両)、誤発進抑制制御機能(前方・後方)、車線逸脱警報機能、先行車発進お知らせ機能の5つの機能でドライバーをサポートする「スマートアシストⅡ」が設定される。

 トヨタの完全子会社とするダイハツが初めて開発から生産まで担当した新型パッソ。軽自動車の開発で培った低燃費技術を採用するとともに、価格も先代モデルより下げた。トヨタはダイハツを同社の小型車部門とする考えで、パッソは、これからのトヨタグループの小型車戦略の成否を占う試金石となる。

 ところで、新型パッソの外観デザインに新鮮味が無く、シンプルかつ分かりやすい先代のデザインより後退しているような気がするのは筆者だけか。

 パッソX(FF車)の価格は、115.02万円から144.72万円。個性派と称するパッソMODA(FF車)は143.1万円から165.78万円。(編集担当:吉田恒)