2016年2月末、遂にトヨタ アクアの国内累計販売台数が100万台を突破した。これまでにトヨタで最も早く100万台を達成したのはカローラであったが、カローラが約6年の年月を経て打ち立てた記録を、アクアは4年2ヶ月で抜いてみせたのだ。
2016年2月末、遂にトヨタ<7203>「AQUA(アクア)」の国内累計販売台数が100万台を突破した。これまでにトヨタで最も早く100万台を達成したのはカローラであったが、カローラが約6年の年月を経て打ち立てた記録を、アクアは4年2ヶ月で抜いてみせたのだ。
アクアは11年12月の発売以降、年間20万台超のロングヒットを記録している。発売当時は世界最高の燃費性能を誇り、さらに価格が100万円台と手頃で、若年層からの支持も得ることができた。
不動の人気を誇るアクアだが、なぜこれほどまでに売れ続けているのだろう。そう考えた時にまず思い浮かぶのが、「トヨタのハイブリッド車の中でも安い」という点だ。15年11月の時点で、アクアの燃費は1Lあたり37.0km。200万円を超える「プリウス」の燃費が40.8km/Lであることを考えると、お得感が増す。
また、受け入れられやすいデザインも大きな武器となっている。悪く言えば個性がないのだが、そのクセのなさが老若男女に支持されているのだろう。
広さとしては、家族構成にもよるがファミリーカーとしても十分で、子どもが独立したシニア世代にも丁度いい。ハイブリッドバッテリーをリヤシートの下に配置することで、コンパクトカーながらもラゲージスペースに余裕を持たせている。
さらに、ライバル車であるホンダ<7267>「フィット」の失速も、アクアの人気を後押しした要因と考えられる。新型ハイブリッドシステムに不具合が生じ、短期間に5回のリコールを起こしたのだ。
日本自動車販売協会連合会によると、15年の新車乗用車販売台数ランキングは、1位アクア(215,525台)、2位プリウス(127,403台)、3位フィット(119,846台)、4位カローラ(109,027台)、5位日産<7201>ノート(97,995台)と、13年から3年連続でアクアの独走状態が続いている。強力なライバルの登場を雲の上で待っているかのようだ。(編集担当:久保田雄城)