11日の日経平均は3営業日ぶりに反落。前週末8日のNYダウは35ドル高。原油先物価格上昇でヨーロッパ市場とともに堅調だったが、GAPの3月の既存店売上高が悪くそれに上値を抑えられ小幅高。NASDAQ、S&P500はプラスだった。為替のドル円は8日のNY時間は108円を割りそうでもCME先物清算値は15775円。11日朝方の為替レートはドル円が108円台前半、ユーロ円が123円台半ばだった。
取引時間前に2月の機械受注が発表され、-9.2%とマイナスだが市場予測の-12%よりはまし。日経平均は59円安の15761円で始まる。TOPIXもマイナス。前場に東京為替市場で円高が急速に進行し、ドル円は108円を割り、ユーロ円は123円を割る。日経平均もそれに伴い15700円、15600円を割り込み、10時24分に15525円まで下落して8日に算出された4月のSQ値15507円に接近する。それでも中国の3月の消費者物価指数(CPI)が+2.3%、工業生産者出荷指数(PPI)が-4.3%でともに市場予測より良い数字で、プラスで始まった上海市場が上げ幅を拡大すると円高も止まり、日経平均も15600円台を回復し前引けは201円安の15620円だった。
上海は1%を超えるプラスで午前の取引を終え、為替のドル円は108円に接近。それを追い風に後場の日経平均は下げ幅を圧縮して再開し15700円台に乗せるが、数分だけで1時台には15600円も割り込む。しかしそこから、為替の円安方向への反転に伴い大引けにかけて上昇が続く。上海市場はプラスで再開し、上昇幅は一時2%にタッチ。2時台は15700円台に安定的に乗せ、終盤の2時53分には42円安の15778円までマイナス幅を圧縮。終値は70円安の15751円で、ドル円107円台の円高の影響で反落しながら後場持ち直し、翌日以降に希望を残した。新興市場は買いが盛り上がっていた。
日経平均終値は70.39円安の15751.13円、TOPIX終値は-7.90の1279.79。売買高は18億株、売買代金は1兆8604億円と相当な薄商い。売りたい者はみんな売った後か? 値上がり銘柄数は698、値下がり銘柄数は1116。プラスは石油・石炭、海運、ガラス・土石、空運、情報・通信、パルプ・紙、サービスの7業種。マイナスは26業種で、その下位は輸送用機器、精密機器、銀行、その他金融、金属製品、証券など輸出関連セクター、金融セクターが悪かった。ガラにもなく安定していた上海総合指数は1.64%高だった。
12日の日経平均は大幅反発。週明けのNYダウは、ヨーロッパ市場、原油先物価格の堅調を背景にプラス圏で推移していたが、1~3月期決算への不安なのか終盤売り込まれ20.55ドル安と反落。NASDAQもS&P500もマイナスだった。為替のドル円はロンドン時間は108円台だったが、NY時間になると再び107円台で、朝方は108円近辺。ユーロ円は123円近辺。CME先物清算値は15710円。
日経平均は31.89円安の15719円で始まる。TOPIXも小幅マイナス。しかし序盤早々にプラスに転じ15800円をオーバー。上昇幅はアッと言う間に100円を超え、15900円にもタッチ。ドル円が108円台に乗せるなど円安方向に振れたためで、薄商いの中、他に特に材料もなく、先物主導で為替次第。いったん15800円台前半まで後退。上海市場はマイナスで始まり、プラスにタッチしても数分で押し下げられ下げ幅を拡大するが、為替が108円台前半で安定しているので日経平均は10時台後半から15900円台に定着し、11時13分に15954円まで上昇。その水準のまま前引けは186円高の15937円だった。
上海はマイナス圏のままで午前の取引を終える。後場はほぼ前引け水準で再開し0時42分に15959円の高値をつけるが、16000円には接近せず15900円台前半で値動きが小さくなる。2時台もそのまま続き、上海市場はマイナスで再開して下げ幅圧縮。為替のドル円はどんどん円安方向。終盤は上値を追って2時56分に15963円の高値をつけるが、大引け前に抑えられ前引けよりも低い15928円で終えた。それでも177円高の大幅反発。TOPIXは終盤1300にタッチしたが終値では及ばなかった。
日経平均終値は177.66円高の15928.79円、TOPIX終値は+19.56の1299.35。売買高は21億株、売買代金は2兆848億円でともに20億株、2兆円の大台を回復した。値上がり銘柄数は1331、値下がり銘柄数は515。プラスは27業種で、その上位は銀行、証券、鉄鋼、海運、輸送用機器、非鉄金属などで、最近しおれていた金融セクター、輸出関連セクターが元気になった。マイナスは水産・農林、食料品、陸運、情報・通信、小売、空運の6業種で、ディフェンシブ系。上海総合指数は終盤に下げ幅を圧縮して0.33%安だった。
13日の日経平均は大幅続伸。IMFが2016年の世界成長見通しを下方修正し、アメリカは0.2ポイント低下の+2.4%、日本は0.5ポイント低下の+0.5%、全世界は0.2ポイント低下の+3.2%。2017年の日本は消費増税が予定されているので-0.1%のマイナス成長見通し。「パナマ文書」問題でフランス当局がソシエテ・ジェネラルを家宅捜索した。しかしCAC指数も含めてヨーロッパ市場は揃って上昇。アメリカの中小企業楽観指数は悪化したが、サウジアラビアとロシアが増産凍結で一致したニュースで原油先物価格が42ドル台まで上昇し、NYダウは164ドル高と堅調だった。朝方の為替レートはドル円が108円台後半、ユーロ円が123円台後半で円安に振れる。CME先物清算値は16065円で16000円台に乗せていた。
取引時間前発表の3月の企業物価指数(PPI)は-3.8%で市場予測より悪かったが、為替の動きを好感して日経平均は213円高の16142円で始まる。16000円をあっさり突破。TOPIXは1310を超えてスタート。16200円を超え、9時5分に332円高の16261円まで上昇する。最近軟調だったファーストリテイリング<9983>が「値上げをやめる」と報じられ朝から大幅高で日経平均を引っ張る。7日続落の時はこの親ガメがこけて子ガメがみなこけていた。金融セクターも良くTOPIXは1320台まで上昇。その後の序盤は16200円前後の水準で小動きする。4月は序盤に売られて後で持ち直すパターンが多く、最初から大幅プラスでの安定は久しぶり。
10時前後に16200円を割り込むが、その後は徐々に水準を切り上げる展開。IMFが中国の成長率見通しを上方修正して上海市場はプラスで始まり、これも徐々に水準を切り上げる展開。中国税関当局が3月の貿易収支を発表し、貿易収支は黒字幅が圧縮し市場予測を下回った。しかし輸出が市場予測を超えて拡大したのを好感してドル円は円安が108円台後半まで進行し109円に接近。11時台の日経平均は16300円台に乗せてさらに上昇。前引けは421円高の16349円で、TOPIXとともに前場高値引けだった。
上海市場は2%を超えるプラスで午前の取引を終了、後場の日経平均は少し安く再開するが、0時40分に16357円をつけて高値更新。おおむね16300円台の安定した値動きが続く。2時にかけて16300円台後半に上がって16400円に接近。再開した上海はおおむね2%超えの水準を維持する。ドル円が109円にタッチし、日経平均は2時22分に16405円の高値をつける。日足一目均衡表の「雲」の下限まであと12円。終盤にも16400円に接近し、終値は16381円で大幅続伸した。日経平均日中取引先物は16420円で高値引け。