今年の新入社員は仕事よりプライベート優先?

2016年04月30日 19:39

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「プライベート優先」の回答は、調査を開始した2011年から年々増加しており、「仕事優先」を逆転した昨年に続いて過去最高の数字となり11年と比べると、13.4pt増加している(11年:43.1 %)。

 マイナビは、2016年4月入社の新入社員を対象とした「新入社員意識調査」を発表した。

 仕事とプライベートについて質問をしたところ、「プライベート優先の生活を送りたい」が56.5%(前年比3.2pt増)となった。「プライベート優先」の回答は、調査を開始した2011年から年々増加しており、「仕事優先」を逆転した昨年に続いて過去最高の数字となり11年と比べると、13.4pt増加している(11年:43.1 %)。

 残業について「絶対にしたくない(2.9%)」「なるべくしたくない(22.7%)」と合わせて25.6%が、残業をしないような社会人生活を送りたいと思っており、回答の割合も年々増加している(前年比3.6pt増)。さらに「アフター5に会社の人と過ごすこと」に対して消極的な意見を持っている割合も、過去最高の78.5%(前年比0.7pt増)となった。
 
 07年に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」が策定され、それを反映したキャリア教育が行われる中、社会人生活は仕事だけではなく、個人の生活も同時に重視したいというような考え方が、新入社員の中で広がっていることが読み取れる。

 69.2%が「社会人生活に期待をしている」(前年比0.1pt増)と回答した。「出世したいか」という質問については、「したい」が89.3%(前年比0.1pt増)となり、例年通りの高い割合となった。一方で、「仕事を通じて叶えたい夢があるか」については、「ある」が70.2%(前年比1.9pt減)で、質問を開始した12年の77.7%から7.5ptの減少となり、調査開始以降最低の数値となった。

 「夢がある」と回答した人と「夢がない」と回答した人の比較では、「仕事において重要だと考えていること」の1位が「良好な人間関係」で同様だったが、「夢がある」人の2位が「挑戦(15.6%)」だった一方で、「夢がない」と回答した人は「楽しさ(15.2%)」が2位であった。また、「夢がある」人の方が「社会貢献」や「人への影響」を重視し、「夢がない」人の方が「成功、評価、地位」や「報酬」を重視する傾向が見られる。

 ただし、「夢がない」と答えた人の方が、「30歳時点での理想の年収」が低い傾向が見られる。漠然と高い収入・出世を追い求めるという訳ではなく、あまり多くを求めない、そんな新入社員の現実的かつ堅実志向の表れと言えるだろう。(編集担当:久保田確認)