新千歳空港、海外からの要望で発着枠拡大 訪日客の更なる増加目指す

2016年05月03日 19:24

画・新千歳空港、海外からの要望て_発着枠拡大 訪日客の更なる増加目指す

4月21日、新千歳空港の日中時間帯発着枠について、2017年夏ダイヤから1時間あたり32回から42回に拡大するとの方針を菅義偉官房長官が発表した。

 4月21日、新千歳空港の日中時間帯発着枠について、2017年夏ダイヤから1時間あたり32回から42回に拡大するとの方針を菅義偉官房長官が発表した。当初は1年遅い18年からの拡大を検討していたが、訪日外国人の更なる増加に備えて前倒しとなった。菅氏は「海外から新千歳への乗り入れ要望が多く挙がっている」とし、「希望する航空会社がすべて就航できるようにしたい」と前向きだ。

 また、今年10月下旬からの冬ダイヤについても、国際線の発着枠の曜日制限を緩和する方針。火曜日と水曜日の12時から16時まで(現在)→月曜日から木曜日の12時から17時まで(緩和後)、金曜日は17時以降→12時以降、土曜日と日曜日は現行通り全日の発着が可能になるという。

 3月30日に大統領官邸で開催された「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」では、20年の訪日外国人旅行者数の目標を4,000万人とし、議論を踏まえて安倍総理が「観光先進国という新たな高みを、国を挙げて実現してまいります」と宣言。豊かな観光資源がある北海道を取り組みの先駆けとして、観光先進国を目指す考えだ。菅氏は「北海道の玄関となる空港の運営を抜本的に見直し、起爆剤としたい」とした。

 北海道観光局が発表した「訪日外国人来道者数(実人数)の推移」によると、1997年度の訪日外国人来道者の総数は118,600人であったが、2014年には1,541,300人を記録。千歳市が作成した「新千歳空港旅客数の推移」の国際線の旅客数をみると、11年から15年のわずか4年で842,000人から2,103,000人にまで増えている。北海道は美瑛の丘や富田ファームといった広大な自然や、日本の観光客にも人気の旭山動物園、大正時代の運河を美しく復活させた小樽運河、世界的にも有名な函館山からの夜景など観光名所が豊富で、訪日外国人客の評判も上々である。

 安倍総理は訪日外国人旅行者数について、「安倍政権発足後、20年に2,000万人も難しいと言われてきたが見事に前倒しして実現した」と自信をみせ、観光先進国への新たな国づくりに向けて常に先手を打っていきたいとしている。(編集担当:久保田雄城)