消費税増税「まだ客観的に見ている時期」谷垣氏

2016年05月11日 13:11

 菅義偉官房長官は消費税の来年4月、10%実施について、公明党の山口那津男代表が消費税は1億総活躍プランの実施でも重要な財源になるとの考えを示し、参院選挙前に消費税引き上げ実施を明確にすべきとの姿勢を示していることの受け止めを記者団に聞かれ、10日の記者会見で「山口代表のいわれている趣旨は政策の透明性を確保する必要があるということだと思う」と答えた。

 菅官房長官は「ある意味、当然のことを言われているのではないか」と述べた。

 また記者団が、それでは参院選挙では消費税を予定通り引き上げるということを明確にして戦うという事なのかと質したのには「そうではなくて、政策の透明性を確保する必要があるということの趣旨で、山口代表が言われたと思うということだ」と答えるにとどまり、参院選挙前に消費税の扱いをどうするのかには答えなかった。

 また、安倍晋三総理が消費税引き上げはリーマンショックや大震災のような事態がなければ予定通り実施するとしていることについて「その方向性は変わらない」と語った。

 自民党の谷垣禎一幹事長は10日の記者会見で「生き物である経済を捌くときに判断すべき時期というのは、選挙の時期と必ずしも関係するわけではない」とし「まだ冷静、客観的に見ている時期ではないか」と語り、参院選挙前、選挙後と言う選挙に合わせるのではなく、判断すべきものとの考えを示した。(編集担当:森高龍二)