マイナス金利一時-0.125%に。GWの住宅市場に追い風が吹く

2016年04月29日 14:37

 2016年1月29日にマイナス金利の導入が決定されて以来、金利低下が着々と進行している。長期金利低下の現状は、日本相互証券がWEBサイト上で公開している長期金利推移グラフの情報を見れば一目瞭然だ。2016年4月20日時点では一時マイナス0.125%の水準まで低下していることも分かる。

 これを受けて、早速影響が出はじめているのが住宅市場だ。3月にはソニー銀行<8729>が変動金利から固定金利まで幅広い金利引き下げを実施したり、住信SBIネット銀行<8473>では住宅ローンの借り換えキャンペーンを延長するなど、金融機関も活発な動きを見せた。また、4月に入ってからは、同じく住信SBIネット銀行及び楽天銀行などで取り扱いのフラット35が史上最低金利を更新している。さらに17年4月以降に予定されている消費税率10%への引き上げも相まって、住宅市場全体が買い時ムードに包まれつつあるようだ。

 とくにゴールデンウィークは住宅業界のかき入れ時。期間中、モデルハウスや住宅展示場では家族一緒に楽しめる様々なイベントも開催される予定だ。ポピュラーなものでは、子供たちに人気のキャラクターショーや動物とのふれあいイベント、ゲーム体験コーナーなどがあるが、旭化成ホームズ<3407>のへーベルハウスでは、今年のGWには一風変わったキャンペーンを開催する。そのキャンペーンとは、「アウトドアリビングフェア」だ。庭や中庭、ベランダなどで、家族で手軽に楽しめるアウトドアライフを提案しながら、同社の技術とセンスによる開放的な空間づくりをアピールする。

 住友林業<1911>では、GW期間中「花と緑のキャンペーン」と題し、風、太陽、緑を利用して夏涼しく冬温かく過ごせる「涼温房(りょうおんぼう)」設計の住宅を体感したり、選択したプランを3DCGで立体的に見ることのできるプランシュミレーションなど、家族皆で家づくりを知って、見て、感じられるキャンペーンを開催。さらに展示場に訪れた家族に木の苗をプレゼントして、木の家の暮らしをアピールするようだ。

 また、日本最大級の工務店ネットワーク「ジャーブネット」(主宰:株式会社アキュラホーム)も、4月29日(金)から7月31日(日)までの期間、マイホーム積極応援フェアを開催。価格買取制度による20年間の全量買取制度が活用できる10.6kWの太陽光発電システムを標準搭載し、メンテナンス費用が大幅に軽減できる高耐久屋根材、外壁材を採用した「家事と家計にやさしい-太陽が稼ぐ家PLUS」を期間限定で発売する。

 制度適応期間中の20年間は約510万円(税込)の収入が見込めるだけでなく、期間終了後も電気代の負担が軽減されることで、35年間で約334万円(税込)の電気代節約につながり、メンテナンス費用は一般的な屋根、外壁材を使用した時と比べて30年間で約240万円も軽減される。これらを合わせると、なんと約1,084万円(税込)もの家計節約になるというから驚きだ。
 
 ここに挙げた3社だけでなく、GW期間中はどこのハウスメーカーや工務店なども力を入れて主力商品やプランを投入する時期。展示会場は混雑も予想されるものの、子供たち向けのイベントも多く開催されているので、大人はかえってゆっくりと営業マンと話しやすいかもしれない。住宅購入を検討中の人はもちろん、将来的に購入を予定している方もぜひ、展示会場を訪れて、今の金利動向や消費税のことを勉強し、最新の住宅設備にふれてみてはいかがだろうか。(編集担当:藤原伊織)