15年度の自然派・オーガニック化粧品市場規模は前年度比6.0%増の1,175億円 今後も拡大基調続く

2016年06月13日 08:16

 矢野経済研究所は、国内の自然派・オーガニック化粧品市場の調査を実施した。調査期間は2016年3月~5月、調査対象は自然派・オーガニック化粧品メーカー、小売店、関連団体等。調査方法は同社専門研究員による直接面談、電話およびeメールによるヒアリング、消費者調査を併用した。 

 2015年度の自然派・オーガニック化粧品市場規模はブランドメーカー出荷金額ベースで、前年度比6.0%増の1,175億円であった。自然派・オーガニック化粧品市場は、敏感肌の女性が増加していることや、安全・安心志向が高まっていること、エコ(Ecology)やロハス(LOHAS;Lifestyles of Health andSustainability)など環境を意識したライフスタイルを重視する消費者の増加などを背景に、着実な拡大をみせているという。加えて参入各社が高機能を訴求する商品投入を進めたことで、これまで自然派・オーガニック化粧品に興味の無かった顧客を取り込んだことにより、市場は拡大基調で推移した。

 自然派化粧品ブランドでは、これまで直営店展開で拡大してきたが、新規出店できる立地が少なくなってきたことから、今後は通販ルート・卸ルートが拡大し、直営店での販売比率は低下すると考えられる。一方で、オーガニック化粧品ブランドでは、大手ブランドが積極的にブランド専門店を新規出店し成長を果たすことによって、直営店ルートの販売比率が向上している。現在の状況からも出店の余地は大きく、今後もブランド専門店ルートは拡大するとともに、卸ルートについても、販路が広がることによって今後も拡大が続くと考えるとしている。これらのことから、自然派・オーガニック化粧品市場全体としては、マルチチャネル化が進み、消費者と化粧品ブランドとの接点が増加する見通しであるとしている。

 また、化粧品市場全体が成熟している中で、自然派・オーガニック化粧品市場は成長をつづけているが、さらなる拡大には、一般化粧品を使っている層からの自然派・オーガニック化粧品へのブランドスイッチが必要となる。自分が心地よいと感じる香りによる癒し感や近年強化されている機能性は、消費者が実感することで初めて製品の使用を後押しするという。これを裏づけるのが、店頭でのブランドによるテスターの設置やサンプルの提供である。化粧品ブランドによっては、一部地域で店舗数が過剰なオーバーストア状態ともなってきている中、既存店の底上げという意味合いも含んでおり、店頭におけるテスター設置やサンプル提供による潜在需要の掘り起こしが進展すると考えるとしている。

 これまで、香りによる癒し効果や肌に優しいという印象の強かった自然派・オーガニック化粧品であるが、今後は、これらの従来からの強みに加え、肌悩みを解決する機能性を持つ製品であるという認識が浸透することで、さらなる市場拡大が期待できるという。

 2016年度の自然派・オーガニック化粧品市場規模はブランドメーカー出荷金額ベースで、前年度比4.6%増1,229 億円、2017年度は同 4.2%増の1,281億円と拡大基調を予測している。(編集担当:慶尾六郎)