南スーダン戦闘再燃で邦人の安全確保へ政府対応

2016年07月11日 21:50

 自民党の佐藤正久元防衛大臣政務官は日本の自衛隊がPKO活動している南スーダンの情勢の悪化から「懸念していたように首都ジュバの情勢が不安定」とし「邦人の保護が喫緊の課題。自衛隊機の運用を含め、JICA関係者を含む邦人の国外退避も検討すべき」とツイッターで提起した。

 現地にはおよそ70人の邦人がおり、このうち44人はジュバに滞在して南スーダンの支援を行っているJICAや企業関係者だが、戦闘が再燃しており、身動きがとれない状況に置かれているという。

 菅義偉官房長官は11日の記者会見で「JICAは経済協力関係者47名を南スーダンから退避させるべく、我が方現地大使館と緊密に連絡を取りつつ、チャーター機による退避を準備中であるというふうに承知している』と発表。

 また「政府としては経済協力関係者を含めた在留邦人の迅速、安全な退避のために、他国軍による輸送も含め、あらゆる可能性を追求している。その一環として、自衛隊による陸上輸送及び自衛隊が保有するC―130輸送機をジブチへ展開するための準備を進めることにする」とした。菅官房長官は「政府としては南スーダンに在留する邦人の安全確保を最優先するとの認識の下、対応に万全を期していく」と強調した。(編集担当:森高龍二)