川内原発で政府、鹿児島新知事と意見交換の意向

2016年07月20日 20:21

 菅義偉官房長官は20日、鹿児島県知事選で知事に選ばれた三反園訓氏がマスコミ各社の取材に答え、熊本地震の影響などを踏まえ、原発の安全性、避難計画の妥当性を検証するなどをあげ、8月にも九州電力に川内原発の一時停止を要請する考えを示していることに対する、政府としての受け止めを聞かれ「鹿児島県の新しい知事としっかり話をしながら、適切に対応していきたいと思っている」と三反園新知事と意見交換する考えを示した。

 菅官房長官は政府の基本方針として「原子力規制委員会で新規制基準に適合すると認められた場合にのみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら、原発再稼働を進めていく方針に変わりはない」とした。

 そのうえで菅官房長官は「知事にまだ就任される前なので、どのような考えであるのか、まだ、話も聞いていない。知事に着任されたら、政府としてもしっかり話をし、適切に対応したい」と繰り返した。

 三反園氏は地震の影響や活断層の状況について再点検を求める考えを示しているほか、専門家による委員会を設けて避難計画についても検証するとしており、相当の時間を要することが予想される。一方、川内原発1号機は10月に、2号機は12月に定期検査のため、停止の見込み。(編集担当:森高龍二)