菅義偉官房長官は6日の記者会見で、日中首脳会談で、安倍晋三総理、習近平国家主席がそれぞれ東シナ海、南シナ海の問題についても「率直に意見交換したことは極めて良かった」と首脳会談の内容を評価した。
日中首脳会談で安倍総理は、南シナ海問題は地域の平和と安定に直結し、日本を含む国際社会共通の関心事項で『中国の適切な行動を期待する。また国際法のルールを守り、周辺国等の不安解消に努めるよう』求めた。これに習国家主席は日本側の言動をけん制する格好で、従来通りの中国側の考えを表明した。
一方、東シナ海問題については尖閣諸島海域での中国公船などの日本の領海侵入などに安倍総理が「極めて遺憾」と明確に抗議し「一方的に緊張を高める行動をなくし、状況を改善するよう」求めた。
また「東シナ海の安定なくして日中関係の安定はなく、平和・協力・友好の海とするために共に努力しよう」と呼びかけた。
習国家主席は「東シナ海の平和と安定を維持していく」との考えを示したうえで、東シナ海資源開発に関する2008年合意に基づく国際約束締結に関する交渉の再開についても協議することで一致。課題の両国防衛当局間の海空連絡メカニズムを早期に運用開始するための協議も加速することで一致するなどの成果が見られた。(編集担当:森高龍二)