核抑止力 安全保障に現況必要との認識示す

2016年09月17日 09:03

 渡米中の稲田朋美防衛大臣は16日、カーター国防長官と日米防衛相会談を行った後、記者会見し、核について「唯一の被爆国である日本として、核のない世界を目指していくことは重要だ」としながらも「現実問題を考えたとき、核の抑止力ということもまた重要だろうと考えている」とし、核抑止力が安全保障を担保するうえで、現況、必要との認識を示した。

 稲田大臣はカーター国防長官との会談で「かつてないほど日米同盟の非常に強い絆があることを確認できた」とし「何よりカーター長官と話をして、非常に信頼できる、力強い日米のパートナーシップが築ける方との印象を持つことができた」と語った。

 そのうえで、稲田大臣はカーター国防長官とは「核の拡大抑止のみならず、様々なミサイル防衛、さらに東シナ海、南シナ海等において、日米、さらに他の関係諸国との関係をしっかり強めていくことなどを確認した」とした。

 稲田防衛大臣は記者団から、メディアからタカ派とみられているが、と問われ「かなりいろいろなマスコミからもそのように見られているのでしょうが、私はずっと歴史認識の問題については、客観的事実が何かということを忌憚なく話す。忌憚なく自分の意見を言うということや、自分の国の立場をしっかりと主張する、その上で、理解をするということが重要だということをずっと一貫して述べてきたので、自分自身はタカ派と思ったことはありません。そのありのままの自分の考えは、このワシントンのみならず、どこへ行っても発信していきたいと思っています」と答えた。(編集担当:森高龍二)