北朝鮮の核実験に対し「唯一の被爆国として断じて容認できない暴挙」と抗議する決議が14日、衆院外務委員会と参院外交防衛委員会の閉会中審査で、全会一致で採択された。
決議は「国連安全保障理事会での新たな決議の採択、わが国独自の措置を通じて圧力の強化を追求すべき」としている。
決議は核実験が「国連安保理決議や六者会合共同声明、日朝平壌宣言に明確に違反し、実に5回目となる核実験である」と指摘。
そのうえで「今般の核実験は国際社会の声を無視し強行されたものであり、国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であるばかりでなく、唯一の被爆国の我が国として断じて容認できない暴挙である」と批判。また「本年に入って弾道ミサイルの発射を我が国の排他的経済水域に落下したものや、潜水艦から発射したものを含め、既に21発実施したことに加え、核実験を1月に引き続き再度強行したことは、我が国の安全に対する直接的脅威」とした。
また「地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、極めて強く非難する」と非難した。
そのうえで、政府に対し「国連安保理決議等を踏まえ、決議に基づく制裁措置を完全に履行するよう強く求めるとともに、国際社会が結束した外交努力を展開し、平和的な解決を模索すべきである」とした。
また「北朝鮮が現在の行動を改めない限り、国際的な批判と孤立を招くだけであり、将来に活路を見いだすことはできないことを認識させるべきである」とし「政府は非常任理事国として、米国、韓国、中国、ロシア等関係各国との協力を強化しつつ、新たな決議の採択を始め、国連安保理における議論を主導するとともに、国連安保理での取組や我が国独自の措置を通じて圧力の強化を追求すべき」と強い姿勢での対応を求めた。(編集担当:森高龍二)