65歳以上の人口比率27.3% 過去最高に

2016年09月19日 07:40

 総務省は19日の『敬老の日』を控えた18日までに、我が国の65歳以上の高齢者について統計をまとめた。高齢者人口は3461万人となり、総人口の27.3%を占めた。高齢者は人口、比率ともに「過去最高」になった。また女性高齢者の割合は女性全体の30.1%と30%を初めて超えた。

 高齢者の就業人口は730万人と12年連続して増加し、過去最多になった。就業している人の11.4%が高齢者ということになる。高齢者の就業率を男女別でみると、男性30.3%、女性15%だった。また就業している高齢者の7割超が「非正規職員・非正規従業員」だった。非正規になっている理由では「自分の都合の良い時間に働きたいから」というのが31.7%で最も多かった。一方で、家計の補助・学費を得たいからが20.1%、正規職員・正規従業員の仕事がないからが8.8%あった。

 高齢者の家計では世帯(2人以上の世帯)の貯蓄高は1世帯あたり2430万円。前年に比べ69万円減少した。また、1世帯当たり平均の貯蓄現在高は、貯蓄額の高い世帯によって引き上げられます。そこで、貯蓄額の低い世帯から高い世帯へ順番に並べた際にちょうど中央に位置する世帯の値(中央値)を算出。すると1547万円となった。この中央値でも、前年に比べ41万円減少した。

 高齢者世帯のネットショッピングの利用率では13.6%と10年前に比べ3.6倍になっていた。ネットショッピングでの購入品目が目立ったのは医薬品・健康食品で65歳未満の世帯と比較して1.82倍。贈答品や保険が1.5倍、食料品も1.2倍になっていた。逆に少ないのは衣類や履物で0.7倍だった。(編集担当:森高龍二)