日本経済団体連合会は農業の国際競争力強化へ企業の参入を促進する環境整備や技術・研究開発の基盤整備などを進めるよう、提言した。
提言では「経営選択肢を広げるうえで、一定程度の実績を積んだ企業に対して、農地取得を認めるべき」とした。
「国家戦略特区法の一部を改正する法律」(今年6月施行)では、条件を満たした特区に限定して、5年の時限措置として企業の農地所有を認めている。農地所有に向けて一歩前進ではあるものの、申請可能な特区の条件の緩和、所有権移転にあたっての認可条件の緩和等、使い勝手の改善が必要」と更なる規制緩和を求めた。
また企業の農地所有適格法人に対する出資が過半未満に制限されている現行制度を改めるよう求めている。
経団連は「現行では、総出資額がパートナーの出資額に制約されることとなり、大規模な投資が阻害されている」としている。「農地所有適格法人で企業が過半を超えて出資できるようになれば、パートナーの資金的制約に関わらず投資資金を調達でき、経営への本格的参入が期待できる」とした。
また「アイデア・技術を有するベンチャー企業等が農業に新規参入する場合でも、企業を出資パートナーとして選ぶことが可能になる。これらの実現に向けて、早期に資本規制を緩和すべきである」と提案している。(編集担当:森高龍二)