お金の捉え方、東西で違いが 東京人は先に備え大阪人は今を楽しむ傾向

2016年10月26日 07:49

画.お金の捉え方、東西で違いが 東京人は先に備え大阪人は今を楽しむ傾向

ボーナスが入ったときのお金の使い道についての調査では「今つかいたいものに使う」「投資」を合わせた割合が東京の人で46.8%、大阪の人で42.4%となり、僅差ではあるが東京の方が貯金以外の使い道に回す割合が高いという結果となった。

 マニュライフ生命が30~59歳までの男性(東京・大阪、各250名ずつ)を対象に「お金に関する調査」を実施、中高年男性のお金の捉え方及び東京・大阪での違いを示した。ボーナスが入ったときのお金の使い道についての調査では「今つかいたいものに使う」「投資」を合わせた割合が東京の人で46.8%、大阪の人で42.4%となり、僅差ではあるが東京の方が貯金以外の使い道に回す割合が高いという結果となった。節約志向・散財志向の自覚調査では、「とても節約志向」「節約志向」を合わせた割合は、東京の人で41.2%、大阪の人で38.0%となり、こちらも僅差ではあるが東京の人の方が節約志向をはっきり自覚する割合が高いという結果となった。「どちらかといえば節約志向」の回答を合わせると東京・大阪ともに7割以上の人が節約志向を自覚している。

 人生で最も大事だと考えているものの調査では、東京・大阪ともに「お金」という回答が最も多かったものの、その割合は大阪の人で4割弱(38.8%)、東京の人では3割強(32.4%)という違いが見られた。一方、退職後の生活に向けた準備の有無の調査では、「しっかり始めている」割合が東京の人で11.2%、大阪の人で4.4%となり、大きな差が見られた。調査結果からは、大阪の人は東京の人よりお金に執着があるものの、退職後の生活についてはそれほど考えない傾向があるとも見て取れる。とはいっても、お金の捉え方や遣い方には個人差が大きいと考えられ、退職後の生活に向けた準備についても、「全く始めていない」割合が東京・大阪ともに5割近く(東京の人で45.2%、大阪の人で49.6%)に及んだことからも東西の差よりも環境や年代による違いが大きいと考えられる。

 金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査(2人以上の世帯、2015年11月)」によると、日本人の貯蓄額の平均は1209万円となっているが、貯蓄0円世帯も約30%あるとの結果が出ている。年代別に貯蓄平均額を見ると、20代で189万円、30代で494万円、40代で594万円、50代で1325万円、60代で1664万円、70代以降で1618万円となっている。これに対して貯蓄0円世帯の割合は、20代で36.4%、30代で27.8%、40代で35.7%、50代で29.1%、60代で30.1%、70代以降で28.6%となっている。お金は大事だと捉えていても、子供の教育費や住宅購入費などで貯蓄の余裕がない世帯もあり、多くの人が節約志向にならざるを得ないのが現状だと考えられる。(編集担当:久保田雄城)