【MotoGP第17戦】マレーシアGP A・ドビツィオーゾが今季初優勝、V・ロッシが年間ポイント2位を確定

2016年10月31日 10:22

motpgp

レース序盤のせめぎ合い

 2016年10月30日、MotoGP第17戦マレーシアGP決勝が開催された。舞台はクアラルンプール郊外のセパン・インターナショナル・サーキット。1周5,543mの長いコースには2本のロングストレートと多彩なコーナーを有している。

 このセパンで最も注目されるのが天候だ。年中温暖な気候のセパンはMotoGPのウィンターテストの場としても有名だが、熱帯特有のスコールもある。変わりやすい天候と湿気がレースの展開や結果を大きく左右するサーキットの一つである。

 予選の結果、ポールポジションを獲得したのはアンドレア・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)。2番グリッドはバレンティーノ・ロッシ(モビスターヤマハMotoGP)、3番グリッドはホルヘ・ロレンソ(モビスターヤマハMotoGP)、4番グリッドはマルク・マルケス(レプソルホンダ)という態勢で決勝に臨む。

 決勝当日、Moto2クラスの決勝終了後に突如振り出した豪雨によって、MotoGPの決勝は20分遅れ、周回数を20周から19周に減らして行われることとなった。

 雨が止むのを待ってスタートした決勝は気温25℃、路面温度28℃のウェットコンディション。全車がレインタイヤを装着してスタートした。

 好スタートでホールショットを決めたのは3番グリッドスタートのJ・ロレンソだったが、スタート直後は順位が目まぐるしく変わる大混戦。4番グリッドスタートのM・マルケスがトップに立ったかと思えば、ポールポジションスタートのA・ドビツィオーゾがすぐさま抜き返し、今度はそのA・ドビツィオーゾをV・ロッシが捉えて1周目終了時点でトップに立ったのはV・ロッシだった。

 また、6番グリッドスタートのアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)もオープニングラップで3番手に浮上。2周目には2番手に順位を上げ、V・ロッシをパスしてトップに立った。

 さらに、ここ数戦好調で雨に強いカル・クラッチロー(LCRホンダ)もファステストラップを出すなど速さを見せ、4周目にはJ・ロレンソを抜いて5番手まで浮上した。

 レース前半はV・ロッシとA・イアンノーネの白熱した鍔迫り合いとなった。ストレートスピードで勝るドゥカティのA・イアンノーネとコーナリングで勝るV・ロッシの抜きつ抜かれつの攻防戦はレース中盤まで続いた。

 レース中盤、波乱は予期しない形で訪れた。12周目に4番手走行中のM・マルケスと5番手走行中のC・クラッチローが転倒。M・マルケスはレースに復帰したものの、大きく順位を落としてしまった。さらに13周目にはV・ロッシ、A・ドビツィオーゾと先頭争いを演じていたA・イアンノーネも転倒を喫し、先頭争いはV・ロッシとA・ドビツィオーゾの2人に絞られた。

 15周目、トップを走っていたV・ロッシが1コーナーのブレーキングミスで膨らんだ隙を突き、A・ドビツィオーゾがトップに躍り出た。ここから、A・ドビツィオーゾはV・ロッシとの差をみるみる広げて独走態勢を築いた。

 その後レースは大きな波乱もなく、A・ドビツィオーゾは2位のV・ロッシに3.115秒の差をつけ、2009年以来となる最高峰クラスキャリア2勝目を決めた。3位はJ・ロレンソ、4位にはエクトル・バルベラ(アビンティアレーシング)、5位にはロリス・バズ(アビンティアレーシング)と、マレーシアGP決勝ではアビンティアレーシングの健闘が目立った。

 また、年間ポイントランキング2位のV・ロッシは20ポイントを獲得。ポイントランキング3位のJ・ロレンソに28ポイントの差をつけ、年間ランキング2位が確定した。

 A・ドビツィオーゾの優勝によって、今季MotoGPの優勝者はなんと9人目。残す最終戦のバレンシアGPで10人目の優勝者が誕生する可能性も十分にある。

 さらに注目なのがコンストラクターおよびチームの年間ポイントランキングだ。個人のタイトルは日本GPでM・マルケスが獲得したものの、コンストラクターおよびチームのポイント争いは今回のマレーシアGPの結果によってさらに激化、最終戦まで目の離せない接戦となっている。

 いよいよ今季最終戦となる次戦のバレンシアGP決勝は2週間後の11月13日。バレンシア市郊外のシルクイート・デ・ラ・コムニタ・バレンシアーナ・サーキットで開催される。今季最後のレースでは果たしてどんな熱戦が繰り広げられるのか。来季の展開を予想する上でも見逃せない最終戦が今から楽しみだ。(編集担当:熊谷けい)