安倍晋三総理は8日、「パリ協定」受諾決定に伴う総理談話を発表した。「気候変動への国際社会の取り組みに主導的役割を果たし、かけがえのない地球を子や孫の世代に無事に引き渡すという我々の責務を果たしていく」と決意を示す内容になっている。また、経済成長を犠牲にせず、排出削減を実現させると強調している。
安倍総理は「協定は歴史上はじめて、国連気候変動枠組条約の締約国である197ヵ国が全て参加する、公平かつ実効的な気候変動対策のための協定だ」と意義を語り「気候変動は国際社会全体で取り組まなければならない長期的な課題。今後、全ての国がパリ協定に基づき、着実に温室効果ガスの削減等に努めていくことが必要。その実施のための指針策定へ交渉が本格的に始まる」としたうえで「我が国は全ての国による排出削減というパリ協定の精神が貫徹されるよう、各国による排出削減の透明性がより高まるようなルール構築に向け、主導的役割を果たしていく」と決意を表明している。
また安倍総理は「我が国は地球温暖化対策を内閣の最重要課題として全力を挙げて取り組む」とし「地球温暖化対策計画を策定し、2030年度に温室効果ガスを26%削減するという我が国の目標達成に向けた道筋を付けた。今後とも、国民運動を広く展開しながら、国内での排出削減に計画的に取り組むとともに、経済成長を犠牲にせず、両立する形で排出削減を実現するために、環境・エネルギー分野での革新的な技術開発を積極的に推進する」とした。(編集担当:森高龍二)