16日の日経平均は大幅反発。ユーロ圏の7~9月期GDP確報値は+0.3%で速報値と同じだったが、ヨーロッパ市場は軒並み続伸。ドル高の不安を原油先物価格の45ドル台への4営業日ぶりの大幅反発が打ち消し、NYダウは午前はマイナスでも午後にプラスに転じ終値54ドル高で7営業日続伸、4営業日連続史上最高値更新。「きのうは金融、きょうはエネルギー」という日替わりヒーロー。NASDAQもS&P500も反発し、どこまで続くのか「トランプ・ラリー」。金先物は7営業日ぶりに反発した。
企業在庫は前月比+0.1%で市場予測を下回ったが、NY連銀製造業景況指数は+1.5で、マイナスの市場予測に反し4か月ぶりのプラス。輸出入物価指数も前月比+0.5%で市場予測よりも上。注目の小売売上高は前月比+0.8%で2ヵ月連続のプラス。ネット販売が+12.9%と非常に好調だった。それを裏付けるようにホームセンターのホームデポの決算は増収増益。ボストン連銀のローゼングリン総裁は「インフレ率は来年2%になる。12月の利上げは妥当」、タルーロFRB理事は「利上げを議論する段階」と発言し、FRBの12月利上げはますます確定路線化している。アメリカの長期金利は上げ渋ったが朝方の為替レートはドル高円安が止まらず、ドル円は109円台前半、ユーロ円は117円台前半。CME先物清算値は17900円。大阪夜間取引終値は17860円で、18000円の大台が目前に迫った。
日経平均始値は164円高の17832円。高値は0時39分の17886円。安値は10時20分の17807円。終値は194円高の17862円。15分早く始まった先物は17880円をつけるが、現物は17800円に乗せても序盤は17850円前後の小動き。9時台の値幅は49円。為替のドル円も109円前後で動きが止まる。「トランプ・ラリーの日米連動」も、さすがに18000円の大台手前までくるとマーケットの見方は「長続きするのか?」とやや懐疑的。10時台に入ると下落してもすぐ下げ止まり、おおむね17800円台前半を維持。前場は高値引けで213円高の17882円。値幅は75円。
後場は前引けの6円下で再開。それでも9分後に高値を取った後は、17900円にタッチするでも、17800円を割るでもなく、17800円台後半でひたすら小動きが続く。ドル円も109円台前半で動かない。終盤はTOPIXが高値を取ったものの日経平均は変化をみせずに大引け。2月1日以来9ヵ月半ぶりの高値をつけた。日中値幅は79円と小さかった。
日経平均終値は194.06円高の17862.21円、TOPIX終値は+18.67の1421.65。売買高は27億株、売買代金は2兆8561億円。値上がり銘柄数は1585、値下がり銘柄数は314。プラスは32業種で、その上位は銀行、鉱業、倉庫、保険、パルプ・紙、その他製品など。マイナスは不動産1業種のみ。上海総合指数は0.06%安だった。
17日の日経平均は超小幅続伸。ヨーロッパ市場は揃って反落。生産者物価指数(PPI)も鉱工業生産もプラスの市場予測に反して横ばい。イランの姿勢をめぐって原油先物が45ドル台で小反落し、トランプ次期政権がメキシコからの輸入に35%の関税をかける話もムードを冷やしてNYダウは54ドル安で8営業日ぶりの反落。NASDAQは続伸したが「トランプ・ラリー」はようやく一服した。金先物は反落。セントルイス連銀のブラード総裁はロンドンでの講演で「12月の利上げは適切」と述べ、トランプ政権について「中期的には経済成長加速。長期的には疑問」という見方を示した。ディスカウンターのターゲットの決算は減収増益だがEPSは市場予測を大幅に上回り、通期の既存店売上高見通しを引き上げた。インフレの気配が漂っても消費はなお二分化している。アメリカの長期金利が低下し朝方の為替レートはドル円が109円台前半、ユーロ円が116円台半ばで円安も踊り場。大阪夜間取引終値は17810円。CME先物清算値は17780円。
日経平均始値は95円安の17766円。高値は11時4分の17884円。安値は9時0分の17764円。終値は0.42円高の17862円。16日大引け後に発表された10月の訪日外国人客数は前年同月比+16.8%の213.6万人で10月では過去最高。単月でも7月の229.7万人に次ぐ過去2番目。国慶節休暇があった中国人が+13.6%増で最多だった。1~10月累計は2000万人を突破し2011.3万人。観光庁の田村明比古長官は「2400万人前後に達する見通しを持っている」と述べた。