HondaJetは、主翼上面のエンジン配置や自然層流翼型、一体成型複合材胴体などホンダ独自の開発技術により、クラスを超える最高速度、最大運用高度、上昇性能、燃費性能を実現しながら、最大の室内サイズを得た小型ビジネスジェット機だ。
本田技研工業の航空機事業子会社であるホンダ・エアクラフト・カンパニー(Honda Aircraft Company/HACI)は、12月6日から8日までアラブ首長国連邦のドバイで開催されるビジネス航空ショー(Middle East Business Aviation Association/MEBAA)で、小型ビジネスジェット機「HondaJet」の実機を展示する。
これまで数多くの中東地区からの問い合わせに応え、今回初めてHondaJetを一般公開するというわけだ。
HACI社長の藤野道格氏のコメントによると、「MEBAAでHondaJetを初公開することを非常にうれしく思います。HondaJetの持つ高速性、快適性、操作性およびデザインは、中東各国の航空ファンをはじめ、多くの方にご注目いただいており、中東地域をHondaJetの有望な将来市場のひとつと位置づけています。またHondaJetの航続距離はアラビア半島域内の飛行に適しており、この地域におけるHondaJetの利便性を実感できると思います。今回のMEBAAへの出展により、お客様の声や市場性などを精査し、中東地域市場への参入のタイミングを見極めたいと思います」とした。
HondaJetは、昨年12月に米国で納入が開始され、現在は、カナダとメキシコを含む北米、欧州および中南米で12のディーラー拠点を介して販売されている。ホンダ・エアクラフト・カンパニーは、今年新たにパナマに本拠を置くSYIアビエーション社と、中南米地域におけるディーラー契約を締結し、すでにHondaJetの受注を開始している。
昨年の北米およびブラジルにおけるHondaJetの受注開始に続き、南米各地に加えて、今回の中東への市場拡大は、HondaJetのビジネスをさらに成長させることに繋がりそうだ。(編集担当:吉田恒)