富士重、自動ブレーキを含む「アイサイト」搭載車、高い安全性が世界で認められる

2017年01月02日 16:52

Subaru_i-Sight

世界的に評価が高いスバル車の安全性、なかでも同社の自動ブレーキを含む安全運転支援システム「アイサイト」を搭載した車両の世界累積販売台数が、2016年11月末までに計100万台になった。写真は米国仕様のアウトバック(アイサイト搭載車)

 富士重工業は2016年12月、同社の自動ブレーキを含む安全運転支援システム「アイサイト」を搭載した車両の世界累積販売台数が、2016年11月末までに計100万台になったと発表した。2008年5月に「アイサイトVer.1」搭載車を日本で初めて発売してから8年7カ月で達成した。

 富士重は現在、アイサイト搭載車を日本や欧州、北米、豪州で販売しており、2016年11月には中国への投入を発表した。今後もグローバル販売で搭載車を増やす計画だ。

 同システムの最新アップデート版「アイサイトVer.3」は、フロントウィンドゥに設置したステレオカメラだけで先行車や自転車、歩行者を検知し、プリクラッシュ自動緊急ブレーキや全車速追従機能付きクルーズコントロール、車線維持・車線逸脱抑制、誤発進防止などの機能を実現している。ステレオカメラは日立オートモティブシステムズ製だ。

 先代の「アイサイトVer.2」よりもカメラの性能をアップさせて視野角と視認距離を約40%高めた。視認距離は先行車が15m、歩行者が4m、自転車が3mである。カラー画像化によって、先行するクルマのブレーキランプも認識できる。

 富士重によると公益財団法人交通事故総合分析センターのデータを基に独自算出したところ、日本国内においてアイサイト搭載車は非搭載車に対し、1万台当たりの人身事故発生件数が61%減だったという。また車両同士追突事故に限ると84%減という結果が出ている。

 アイサイトの予防安全性能については、アイサイトを搭載したスバル車が、米国でIIHS(道路安全保険協会)による2017年安全評価の前面衝突予防性能試験において最高評価「Superior」を獲得。最新の2017年の安全性評価において、最高評価の「トップセイフティピック+」を獲得した。また、要求されるすべての耐衝撃性能試験において最高評価「Good」を獲得。さらに、新規導入されたヘッドライト性能試験においてもレガシィが「Good」を、アウトバックとフォレスターが「Acceptable」を獲得した。

 また、日本では国土交通省とNASVAが実施する予防安全性能アセスメントにおいて最高評価であるJNCAP「予防安全性能評価ASV++」に選定された。2016年前期の同評価においてスバル車は上位5モデルのなかに3車種が入るなど高い評価を受けている。

 さらに、欧州の新車評価基準であるユーロNCAPにおける、2016年安全性能総合評価で最高評価のファイブスターを獲得、いずれも第三者機関から高い評価を獲得している。(編集担当:吉田恒)