NHK記者が不正にタクシー使用、手当て不正も

2017年01月13日 08:54

 NHKは12日、福島放送局の20代の男性記者が約150回にわたり不正にタクシーを使用していたほか、早朝・深夜手当を不正に受け取っていたと発表した。この内容は同日夜9時のNHKニュース番組(ニュースウオッチ9)でも報道した。

 それによると、タクシーの不正使用は一昨年7月頃から昨年9月までの間で行われていたという。緊急性がなく、タクシー使用が認められていないのに使用し、タクシー券には実際に乗降していない場所を記載していた。このほか、勤務実態がないのに勤務したと申請し、早朝、深夜手当を受け取っていた。タクシーの不正使用分と合わせ、約20万円になるという。内部監査で分かった。

 NHKは「事実関係を精査のうえ、近く責任審査を行い、厳正に対処する。職員に対するコンプライアンス意識の徹底を図っていく」とのコメントを発表した。

 NHKを巡っては横浜放送局営業部の40代の男性職員が伝票を不正操作し、受信料を着服した疑いがあることを昨年10月に把握し、内部調査に入ったにもかかわらず、公表が今月10日になったことや着服の不祥事を招いたことに対し、12日、総務省がNHKに対し「受信料収入によって成り立つNHKに対する国民・視聴者の信頼を著しく損なうものと言わざるを得ない」と厳重注意したばかり。総務省はNHKの全国の放送局の業務実態の点検を進めることも求めた。(編集担当:森高龍二)