共闘へ 一定の幅の中で政策寄せ合うのは可能

2017年01月17日 08:03

 民進党の安住淳代表代行は日本共産党の第27回党大会であいさつし、冒頭「結党以来95年の節目を迎え、日本の近代化の中で、先の大戦を含む激動の時代を乗り越えてきた御党に心から敬意を表する」と祝福。

 そのうえで、昨年夏の参院選挙で「野党と市民の共闘という歴史的取り組みにより、1人区を含め大きな成果をおさめることができた。改めて熱くお礼申し上げる」と野党4党と市民共闘による成果を強調。大きな拍手を浴びた。

 安住代表代行は「国会運営でも労働基準法改正案ほか10本の議員立法を両党で共同提出するなど、これまでにない共闘を続けてきた」と巨大自公政権に対抗するうえで、共闘成果を強調した。

 また安住代表代行は「野党の力が弱まれば与党が驕りたかぶるのは自然の摂理。安倍政権は4度の国政選挙で一強と化し、数の力で憲法解釈さえ変更し、特定機密保護法や安保法制を強行、成立させた」と批判。さらに昨年秋の国会でよりその傾向が顕著になったとし「今こそ、この流れを変えなければならない」と強く呼びかけた。

 安住代表代行は「民進党と共産党の間に、今なお、考え方に隔たりのあることは事実だ」とし、例に安全保障やエネルギー、社会保障とその負担の在り方などをあげた。そのうえで「これらの政策で完全に一致することは難しいかもしれないが、ひとつ一つのテーマについて両党が真摯に話し合い、それぞれの考えを尊重しながら、ある一定の幅の中に、これらの政策を寄せ合うことは可能だと確信している」と述べた。

 そのうえで「その先に、候補者の一本化など、国民が納得する選挙協力の形が見えてくるのだと思う」と提案した。そして、「党を代表して、この場であいさつしていることに歴史的使命を感じている」と語った。

 安住代表代行は「多くの国民は、弱い立場の人々に寄り添い、ともに助け合う、しなやかな社会の構築を目指す政治勢力の結集を強く望んでいるのではないか」と自公政権に対峙する政治勢力の必要をアピール。「みなさんや私たちはその期待に答えなければならない」と強調した。

 また選挙において「できる限りの協力を積極的かつ具体的に進めていくことをここで約束する」と語った。小池晃書記局長は安住代表代行の言葉に首を縦に振りながら真剣なまなざしで耳を傾けた。あいさつ直後の安住代表代行と志位和夫委員長との握手にも熱さが感じられた。(編集担当:森高龍二)