トランプ追随の姿勢、世界に示した 志位委員長

2017年02月12日 19:09

 日本共産党の志位和夫委員長は日米首脳会談の内容について12日の党機関紙赤旗で「安倍晋三首相とドナルド・トランプ米大統領との初めての日米首脳会談は『米国第一』を掲げるトランプ政権に対して、安倍首相が『日米同盟第一』の立場で追従し、安保政策でも、経済政策でも、異常な“トランプ追随”が際立つものとなった」とする談話を発表した。

 志位委員長は特にイスラム7か国からの入国を禁止した大統領令について日米首脳共同記者会見で記者団から総理の考えを聞かれた際に、それぞれの国の内政の問題との認識を示し、コメントを差し控えるとしたことに「入国禁止令に米国内外から厳しい批判が集中しているさなかに行われた(会談で)安倍首相は、この重大な国際的人権・人道問題に対して『コメントを控える』とのべ、黙認の態度をとり続け、ここでも際立った“トランプ追随”の姿勢を世界に示した」と米国の内政問題だとしてコメントしなかった総理の姿勢を問題だとした。

 また志位委員長は辺野古問題についても「名護市辺野古への米軍新基地建設について、『唯一の解決策』として推進することが確認された。日米同盟のためとして、沖縄県民が繰り返しの選挙で示した民意を踏みにじり、新基地を押し付けることは絶対に容認できない」とした。

 このほか、志位委員長は「首脳会談では今後の日米経済関係についての新たな協力の枠組みとして、麻生太郎副総理とペンス副大統領のもとで『経済対話』を立ち上げることが決定され、経済政策、インフラ投資やエネルギー分野での協力、貿易・投資のルールの3つの柱で協議を行っていくことが合意された。この新たな枠組みが日本に対する新たな経済的内政干渉の枠組みとなることが強く危惧される」とした。(編集担当:森高龍二)