天下りに蓋し、予算案採決考えられない 野田氏

2017年02月21日 08:10

 民進党の野田佳彦幹事長は与党側が24日にも来年度予算案を採決したい意向を示していることについて、20日の記者会見で「天下り問題ではきっちり調査した上で、予算委員会が開催されている間に、その調査結果を発表し、それを議論に付してもらわないといけない」と「天下り問題に蓋をして予算案の採決は基本的に考えられない」と提起した。

 野田幹事長は「天下り先の公益法人などに2183億円もの予算が計上されている」とし「まさに予算そのものだ」と早期成立を急ぐ与党側をけん制した。

 野田幹事長は「南スーダンPKOに派遣されている陸上自衛隊の『日報』の問題や共謀罪(テロ等準備罪の創設)問題等々、まだまだ詰めていかなければならない論点がたくさんある」とし「特に天下り問題は集中審議も必要。しっかり予算委員会を引き続き開催していくよう強く要求していきたい」と語った。

 この日開かれた衆院予算委員会で、松野博一文部科学大臣は「教育をつかさどり、法を順守すべき文科省の職員が再就職等規制違反を行ったこと、さらに隠ぺいを図ったことにこころよりお詫び申し上げる」としたうえで「平成20年に遡り、退職者を含め、違反の有無について調査を行っている。調査結果に基づき厳正な処分をする。出来るだけ早く調査結果の公表、予算委員会への報告を行いたい」と答弁した。ただ、日にちにまで言及しなかった。(編集担当:森高龍二)