未来志向の日韓関係を構築しようとする韓国政府が国内大手の労働組合や慰安婦を象徴する少女像の撤去に反対する市民団体などとの間で難しい舵取りが続いている。
聯合ニュースによると韓国労働組合総連盟(韓国労総)と全国民主労働組合総連盟(民主労総)が日本による植民地時代に強制動員された約70万人に達する朝鮮人を記憶するためだとして、ソウルの竜山(ヨンサン)駅広場に設置計画していた強制徴用労働者像に対し、韓国政府は「国有地にため不適切」と敷地提供を拒否したという。
これに対し、両組合は「外交公館でもないのに、韓日関係のため、屈辱的な歴史を覆い隠すということだ」と批判。「国家主権を放棄し、日本政府の要求に振り回されている尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官を直ちに解任することを求める」との共同声明を発表し、政府に抗議したと伝えている。
聯合ニュースは「韓国労総と民主労総はソウルと北朝鮮・平壌に強制徴用労働者像を設置し、ソウルでは3月1日(独立運動記念日)に竜山駅広場で除幕式を行う計画」だったとしている。
一方、大邱(テグ)市の市民団体が繁華街の東城路(トンソンノ)にある大邱百貨店前に設置を目指した少女像については、地元自治体が市民団体と協議し、繁華街から約200メートル離れた公園内に設置することで決着。3月1日除幕するという。(編集担当:森高龍二)