春季労使交渉・集中回答日の15日、日本経済団体連合会の榊原定征会長は「多くの企業では3年連続して賃金水準の底上げ、賞与・一時金の増額などを実施してきた。本日の回答を見る限り、ベースアップの実施や賞与・一時金の満額または前年実績以上の支給が太宗を占めている」とのコメントを発表した。
榊原会長は「年収ベースの賃金引上げのモメンタムを継続すべく、労使で懸命に知恵を絞った成果であり、デフレ脱却と経済再生の実現に引き続き取り組んでいくという経営側からのメッセージであると高く評価したい」としている。
また「今年は多くの企業労使が賃金に関する事項だけでなく、働き方改革の推進についても重点的に協議を行っていることが大きな特徴」とし「春季労使交渉・協議における大変重要なテーマになると考えられる」とこれから交渉する企業においても、賃金と働き方の改善が並行して交渉事項になっていくとの考えを示した。
菅義偉官房長官は同日の記者会見で、賃金アップや働き方改革などへの流れが中小企業や非正規雇用にも広がっていくことを期待していた。(編集担当:森高龍二)