籠池理事長の要望に「満額回答」と要望示し指摘

2017年03月31日 10:28

 日本共産党の大門実紀史参議院議員は学校法人森友学園の籠池泰典理事長が安倍晋三総理の昭恵夫人付き秘書(公務員)に国有地をめぐり要望した手紙のコピーを独自に入手したとして、28日の参院決算委員会で提示した上、籠池理事長の要望に対して「満額回答になっている」と指摘した。

 それによると、2015年10月の手紙での要望では、定借10年は短すぎる。50年定借にし、早い時期に買い取る形に契約変更したい。この要望に、昭恵夫人付き秘書は「これ以上の長期定借は難しい状況」と答えたが、結果的に2016年6月20日に早期買い取りが実現していた。

 また、土壌汚染などを理由に賃借料の月額227万円を50%引き下げてほしいとの要望には、土壌汚染の存在期間中も賃料が発生することは契約書上で了承済みとの回答ではあったが、月額換算で100万円程度に賃借料が下がった。

 さらに、2015年度予算での工事費立て替えの返金はどうなったかの問いに、2016年度の予算措置を行う方向で調整中と回答され、予算成立後、4月6日に支払いが行われていた。

 これだけの結果が出ているにも関わらず、菅義偉官房長官は、大門議員の質問に「内容からして、まさにゼロ回答だった」とゼロ回答だとこれまでの政府回答を繰り返した。(編集担当:森高龍二)