文書の真偽で前文科事務次官招致に反対する自公

2017年05月26日 09:46

 学校法人加計(かけ)学園の大学への獣医学部新設をめぐり、「総理の意向」「内閣府の最高レベルが言っている」などとした文書の真偽について、当時の文部科学次官だった前川喜平氏が『本物だ』と証言したことを受け、民進党は25日の参院文部科学委員会の理事会で前川氏の参考人招致を求めたが、自民・公明がこれを拒否。安倍内閣に対する不信感は広がりつつある。

 民進党の蓮舫代表は同日の会見で「加計学園の疑惑について、一段と深まったと指摘をせざるを得ない」と断じた。

 蓮舫代表は「菅義偉官房長官は当初、この文書を『怪文書』と発言し、今も否定的発言を繰り返しているが、時の権力者と権力を支え仕事をしてきた前事務方のトップの言うことが真っ向対立している。どちらが正しいのか、国民の前で明らかにしてもらわないと、前に進まない」と与党の姿勢を批判した。

 蓮舫代表は前川氏の参考人招致に「自民・公明がなぜ反対するのか分からない。官邸は、『文書の存在は確認できなかった』『総理の忖度はなかった』『メモは怪文書だ』という立場を取るならなおのこと、前川・前文科次官に積極的にお越しいただき、(前次官の)発言が嘘だということを明らかにした方が、政府・与党の主張と符合するのではないか」と当然の疑問を投げた。(編集担当:森高龍二)