定義も曖昧なままでの採決を強く非難 野田氏

2017年06月19日 06:30

 民進党の野田佳彦幹事長は18日のNHK番組で、政府・与党が共謀罪(テロ等準備罪)を新設するため、法務委員会での採決を省略し、本会議で強行採決したことを改めて非難した。

 野田幹事長は「だまし討ちのような奇策だ」と指摘。「強行採決の中の強行採決だ。議会人として、大変悲しい」と語った。

 そのうえで野田幹事長は「テロ等準備罪は(政府・与党は)『組織的犯罪集団』といいながら、組織的犯罪集団の定義が曖昧なままだ。さらに、参議院では(その対象が)『その周辺』ということまで出てきた。定義がはっきりしなければ、誰が何をやって、調査され、捜査され、逮捕され、処罰されるか分からない。議論は全然煮詰まっていない」と定義も曖昧なままで強行採決したことを強く非難した。

 また、法務大臣への問責決議案を出したことが審議の打ち切りだと与党が強行採決を正当化する詭弁を弄していることに「我々は審議を打ち切ったのではない。金田勝年法務大臣の下では審議ができないから代えてくれといったので(新しい大臣の下で)審議を続けると言っている」と熟議を行うために、熟議できる大臣を据えるよう求めた旨を主張した。(編集担当:森高龍二)