民進党の野田佳彦幹事長は26日の記者会見で、安倍晋三総理が神戸市内での講演で獣医学部の新設について、今治市だけに限る必要は全くない。意欲あるところはどんどん獣医学部の新設を認めていくと発言したことについて「前川喜平・前文部科学事務次官の会見を打ち消すことが発言の理由と思う」と指摘したうえで「これまでの説明を根底から全てひっくり返すことになり、総理の焦りを強く感じる」と問題発言だとした。
野田幹事長は「獣医学部新設の条件だった石破4原則(2015年に閣議決定した認可の条件)はどうなったのか」と提起。
また「獣医師の需給問題等を含め、丁寧に議論を積み重ねてきていたはずで、それを『総理の意向で行政をねじ曲げたのではないか』という批判を打ち消すために、今度は従来の説明とは全く異なる見解を思い付きでまた言っている」と思い付きの発言だと批判し「きわめて乱暴な考え方だ」とした。
また、安倍総理が、自民総裁として「秋の臨時国会に憲法改正案を提出したい」旨を発言したことには「総理が一人で決めていくことに異論も出ない現状を見るに、党内が本当に萎縮していると思わざるを得ない」と自民党内の安倍一強の状況を強く懸念した。(編集担当:森高龍二)