菅義偉官房長官は安倍晋三総理が神戸市での講演で、獣医学部新設を全国の大学に広げることに意欲を示したことについて記者団に問われ、26日の記者会見で「国家戦略特区の民間議員は『一校に限ることなく、広く門戸を開くべき』との立場です。今後、さらなる新設に向けて改革を続行する意向を示している」と語り「政府が国家戦略特区の中で限定して行っているのは、そこで成果を上げて全国展開したいとの思いからだ」と全国展開に前向きな姿勢を示した。
新設にあたっては2015年に閣議決定した「4条件に照らして整合的かどうかを検討していく事になるだろう」とした。
安倍総理は今月24日の講演で「半世紀以上守られてきた硬い岩盤に風穴を開けることを優先し、獣医師会からの強い要望を踏まえ、先ずは1校だけに限定し特区を認めたが、中途半端な妥協が国民的な疑惑を招く一因になった」と述べ「地域に関係なく、2校でも、3校でも、意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていく」と語り「国家戦略特区諮問会議で改革をさらに進めていきたい」と語った。
獣医学部に学生が集まるかどうかについて、菅官房長官は「全国の私立大学の45%が定員割れの中で、獣医科大学全体の応募は定員の15倍ある。引き続き、獣医学部新設に手を挙げる学校があるのではないか」と述べた。(編集担当:森高龍二)