石破4条件は閣議決定され今「安倍内閣4条件」

2017年07月06日 10:29

 石破茂前地方創生担当大臣は獣医学部新設条件とした2015年のいわゆる「石破4条件」について「この条件は、閣議決定しているので、安倍内閣としての方針だ」としたうえで、これをクリアしていることが認可条件であることを強調した。石破氏は「石破4条件という表現は心外で『安倍内閣4条件』と言ってほしい」とも語っている。

 石破氏は自身のHPで語るイシバチャンネル(76弾)で「獣医学部認可の第1の条件は感染症対策や生物化学兵器対策など新しいニーズにこたえるもの。例えば、アメリカとかイギリスでは獣医の軍人がいる。軍馬だけでなく、牛や豚などへの生物化学兵器に対処するには獣医軍人が要る。つまり、獣医師に対して、新しいニーズが生まれたことが条件」。

 次いで2つ目の条件は「新しいニーズに対応するだけの教授陣、施設などが備わっていること。東大農学部獣医学科でも、北海道大学農学部獣医学科でもできない、新しい学校でないとできない事が条件」。

 3つ目は「獣医師が足りないというわけではなく、犬や猫の獣医師はいっぱいいる。一方で、産業用動物(牛や豚など)の獣医師は足りない。なので、新しく獣医学部を創設しても獣医師全体のバランスに悪い影響を与えないことが条件」。あわせて「産業用動物の獣医師が充足されるようになること」が4つ目の条件とした。石破氏は「この条件は内閣全体として決めた」と強調した。なので、政府が国民にこの4条件をクリアしていることをきちっと説明することが加計疑惑を払拭させるために必要になる。

 山本幸三地方創生担当大臣は4条件はクリアしていると記者会見でも国会でも語っているが、一つ一つの条件クリアを裏付ける客観的資料は示しておらず、官邸主導で「加計学園ありき」で特区が進んだのではないかとの国民の疑念を払しょくするに至っていない。(編集担当:森高龍二)