現在、人工知能(AI)は様々な分野で活用され始めている。今回、中部電力<9502>は、米国Bidgely, Inc.と共同で、100件のモニターを対象に、AIを活用してユーザーの家全体の電気使用量から、家電ごとの電気使用量を推定する技術を活用したサービスの検証を開始する。
今回の検証では、対象モニターの2016年8月から2017年7月までの30分ごとの電気使用量データを用いて、家全体の電気使用量から、家電ごとの電気使用量を推定し、見える化したレポートを作成する。
対象モニターからは、サービスを使用した感想や意見をもらうことで、サービスの実用性を検証する。
家電ごとの電気使用量を見える化するには、HEMS機器等の設備を追加で設置するのが一般的だが、AIを活用することで、ユーザーにて追加で設備を設置することなく、スマートメーターから得られる電気使用量データをもとに、家電ごとの電気使用量を推定できる。
これにより、類似の家庭と家電ごとの使用量を比較できたり、ユーザーが省エネ家電を導入した効果が把握できたりするなど、より細やかな省エネサービスが低コストで提供できるようになると考えているという。
さらに将来的には、家電ごとの電気使用量を把握できるようになることで、家電の買い替えタイミングやおすすめ機種の推奨、ユーザーにあった新たな電気料金メニューの提案など、さまざまな新しいサービスにつなげていく方針だ。(編集担当:慶尾六郎)