テロ等準備罪施行「新捜査手法の導入予定ない」

2017年07月12日 05:22

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法務省はHPでテロ等準備罪について「犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定することを明文で規定」し「計画行為に加えて実行準備行為が行われたときに初めて処罰される」

 テロ等準備罪処罰法が11日、施行された。捜査側の都合で電話やSNS、メールのやりとりなどが監視され、プライバシーが侵害されるとの懸念に、法務省はHPで同罪Q&Aで「テロ等準備罪の新設に際して、通信傍受法の拡大や会話傍受の導入など、新たな捜査手法を導入することは予定していない」とし「捜査権限が拡大・濫用されて国民生活が広く監視されるようになるなどというおそれはない」と国民の懸念払しょくに努めている。

 法務省はHPでテロ等準備罪について「犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定することを明文で規定」し「計画行為に加えて実行準備行為が行われたときに初めて処罰される」。

 またテロ等準備罪の適用対象となる『組織的犯罪集団』については「組織的犯罪処罰法上の団体のうち、構成員の共同の目的が一定の重大な犯罪を実行することにあるものを言う。このような組織的犯罪集団に該当すると考えられるのはテロリズム集団や暴力団、薬物密売組織、振り込め詐欺集団などの違法行為を目的としている団体に限られる」とした。

 そのうえで「犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定することにより、一般の会社や市民団体、労働組合、サークルや同好会などの正当な活動を行っている団体が適用対象とならないことを一層明確にした」としている。

 また内心の自由を侵害する危険性について「犯罪の計画をしただけでは処罰されず、実行準備行為が行われて初めて処罰することにより、内心を処罰するものではないことも一層明確になった」と説明した。(編集担当:森高龍二)