日報問題で新たな疑念、野党は防衛相の罷免要求

2017年07月20日 08:03

 南スーダンPKO活動にあたった自衛隊の日報隠ぺい問題を巡り、稲田朋美防衛大臣が陸上自衛隊で保管していた事実を非公表にすることに了承していたとする報道が行われたことに、菅義偉官房長官は19日の記者会見で「稲田大臣からそうした事実はないとの報告を受けた」と報道内容を否定した。

 日報隠ぺい問題については、防衛大臣直轄の防衛監察本部が調査中で、調査結果が待たれている状況だ。

 ただ、今回の報道を受け、民進党の笠浩史国対委員長代理が安倍晋三総理に対し稲田大臣の罷免を求めたほか、社会民主党の又市征治幹事長も「直ちに罷免せよ」との談話を発表した。

 又市幹事長は「稲田氏は否定しているが、その後、2月15日の緊急会議の2日前にも、陸上自衛隊側から電子データが保管されていた事実などについて事前説明を受けていたことも発覚した」とし「2回にわたり報告を受けていたにもかかわらず、防衛省・自衛隊の組織的隠蔽を容認したとすれば、稲田氏に到底、防衛相は務まらない。リーダーシップも発揮できず組織のいいなりだったとすれば、シビリアン・コントロールの役割も全く果たすことはできず、看過できない」と罷免を要求している。

 また、又市幹事長は「都議選での稲田大臣の失言でも更迭しなかった安倍首相の任命責任は極めて大きい」とし「安倍首相は自らの任命責任を厳しく自覚し、直ちに稲田氏を罷免するよう強く求める」と訴えている。(編集担当:森高龍二)