文書の存在と事の信憑性、直接関係ないと山本氏

2017年08月02日 12:06

「学芸員はがん」発言で物議を醸した山本幸三地方創生担当大臣が、3日の内閣改造を前にした1日の記者会見で、学校法人加計学園の獣医学部新設に関する「総理の御意向」などの文書が文部科学省で確認される一方、内閣府で確認されなかったことについて「文書があることと、事の信憑性は直接関係ない」と、文科省に残っていた文書より、記憶による口頭のみの発言の方に信憑性があるような、世間の認識とかなり乖離した主張を行った。

理由について、山本大臣は「当事者の主張や思い込みで不確実な文書に残ることがよくある」と主張し、文科省に残っていた文書も「当事者の主張や思い込みによる不確実な文書」とも受け取れる発言。さらに「よくある」などと発言した。

山本大臣は、加計を巡る問題で、国会でも疑惑を否定する発言を繰り返し答弁しているが、発言を裏付ける客観的資料を一切示していない。日本獣医師会へ訪問した際の記録も残っていないと答えていた。

加計問題ではこうした答弁が目立ち、菅義偉官房長官も記者団の質問に「安倍総理が国会で答弁された通り」と客観的なものを示さずとも、総理が言ったことは事実と主張し、裏どり証拠を示していない。

菅官房長官は1日の記者会見で、加計学園理事長の加計孝太郎氏と安倍総理がゴルフや食事を繰り返していたことに、ゴルフのプレー料は自分の分は自分が払っている、食事はおごることもあれば、おごられることもある、としたが、記者からゴルフ代を自分で払っていたという領収書などを確認したうえで、菅長官は話しているのかと質されて「総理が国会で答弁されている通り」と答えるのみ。領収書確認など、裏どりの有無は答えなかった。国民は主張が正しいことを裏付ける証拠こそ、公表し、納得させてほしいと望んでいる。(編集担当:森高龍二)