政府のエネルギー基本計画見直しへの審議が9日始まったが、9月1日実施される民進党代表選挙に立候補を表明している枝野幸男元官房長官に対して、民進党の菅直人最高顧問は9日夜、ツイッターで「民進党代表として前原誠司氏(元外務大臣)か枝野氏かどちらが望ましいか」と書き込み「安倍総理の立場からすると、枝野氏は国会での論争相手としては最も嫌な議論の相手だ」と書き込んだ。
特に「原発の是非論争でも、官房長官として東電福島第一原発事故の対応に当たり、その後、経産大臣も経験している枝野氏に対し、安倍総理に勝ち目はない。党首討論を見てみたい」とわくわく感をうかがわせた。
枝野氏は代表選出馬の挨拶状で「一日も早く『原発ゼロ』を実現するため、最大限の努力をします」とし「エネルギー環境調査会における原発ゼロ法案の作業を引き継ぎ、著しく進む技術革新、想定以上に拡大する再生可能エネルギーの導入、電力自由化の着実な進展など、原発を取り巻く環境や前提の変化を踏まえ『年内にも、原発ゼロ法案を取りまとめ、国会に提出すること』を目指します」としている。
また、原発再稼働についても「(民進党)結党の際の基本政策合意で『責任ある避難計画の策定』など、再稼働の前提を付していますが、こうした前提は満たされていません。このような状況で、再稼働を認めることはできません」と原発再稼働に「責任ある避難計画の策定」が出来ていなければ、再稼働派認めないと明確な姿勢を打ち出している。
前原氏は「2030年代原発ゼロを踏襲するが、原発のない社会実現へ現実的につくっていく」と枝野氏ほど早期実現への姿勢は伝わってこない。菅最高顧問にとっては、自身の取り組みに近いのが枝野氏で、自民党と対峙するうえで、自民党との違いが国民に分かり易いととった。(編集担当:森高龍二)