電磁パルス攻撃、省も研究中と小野寺防衛相

2017年09月06日 08:18

 小野寺五典防衛大臣は5日の記者会見で、北朝鮮が電磁パルス攻撃もできるということを表明していることを受けての日本の対応について聞かれ「EMP(電磁パルス)弾については防衛省も防御手法等を兼ねてから研究している」とし「平成30年度概算要求の中にもEMP弾の試作研究や防護技術の研究予算を計上している」と答えた。

 30年度は「強力な電磁パルスを発生し、センサ・情報システムの機能を一時的または恒久的に無力化するEMP弾構成要素(EMP放射部)を試作し、EMP防護技術に関する検討を実施する」ためとして14億円を予算要求している。

 小野寺大臣は「EMP自体の攻撃が実際にどのような影響があるのかということは知見が確定しているわけではないと思う」とも述べた。

小野寺大臣は「EMP弾を開発、研究する中で対処能力について、しっかり研究を積み重ねていきたい」としている。

EMP弾は高層大気圏で核爆発を起こすことにより、通信、情報機器の機能停止を狙うもので、北朝鮮の朝鮮中央通信は今月3日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の弾頭に搭載する水爆を視察したと報じた際に「この水爆用の核弾頭に関し、上空で爆発させることで幅広い地域に超強力な電磁波(EMP)攻撃ができると報じた」ことを韓国・聯合ニュースが伝えている。(編集担当:森高龍二)