アニメのモデルとなった場所を実際に訪れる「聖地巡礼」。観光客の増強を目的として一般社団法人アニメツーリズム協会は『訪れてみたい日本のアニメ聖地88』を実施。今やアニメとのコラボレーションは、各自治体・観光施設の集客増大を期待が期待できる政策の1つとなっている。
アニメ作品の舞台のモデルとなっている場所を訪れる「聖地巡礼」。この聖地巡礼を観光客の増強につなげることを目的として、一般社団法人アニメツーリズム協会は国内外のファンによるインターネット投票により、85の自治体と観光情報施設を合わせた88箇所を『訪れてみたい日本のアニメ聖地88』として発表した。
毎年様々なアニメ作品が放映されている中で、モデルとなる場所は年々増加の一途をたどっている。日本のアニメは国内だけではなく海外にも好評を得ており、このような観光促進政策は外国人観光客の増加も視野に入るほど効果的な政策となっている。2016年に大ヒットしたアニメ映画『君の名は。』の舞台となった岐阜県飛騨市や、漫画家水木しげるの代表作『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターたちが通り道を展示されている「水木しげるロード」などもこの88か所に選ばれている。
アニメは年齢によって視聴数にばらつきがあるものの、どの年代の人でもファンは大量に存在しており、アニメの関連グッズなどの売り上げも古い作品ですらいまだに購買力があるキラータイトルがあるほど、日本における重要なコンテンツとなっている。アニメのモデルとなった場所は、国内はもとより海外からも観光客が訪れ、このような『訪れてみたい日本のアニメ聖地88』として紹介されるのであれば、その訪れに一層拍車がかかるのも頷ける。
『君の名は。』の聖地となっている岐阜県飛騨市では、この作品をきっかけで訪れた観光客が8万にのぼるなど、あきらかな集客効果を出している実績もあり、今や地域活性化を行うのであればアニメとコラボを行った政策が重要な要素となる時代に突入していると言える。従来あまり観光客が訪れないような地域でも、アニメ関連のコラボレーションがあれば爆発的な観光客の増加と関連商品の購買につながる可能性も秘めており、今やこれほどの地域活性化に有効な手段は他に類を見ないとまで言われているくらいだ。「聖地巡礼」がこれからますます地域活性化の重要なキーワードになることは間違いなさそうだ。(編集担当:久保田雄城)