るさと納税に対する調査で、9割の人は寄付金の使い道に共感できれば、ふるさと納税をしたいと考えていることが分かった。ここ数年各地で災害が発生し、復興支援に使用してほしいと考えている人も多い。利用者の意見を反映させることは今後のカギとなりそうだ。
ふるさと納税が導入されて9年、認知度はほぼ100%と言っていいだろう。平成27年に「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を導入したことも功を奏して、急激に利用率も上がっている。受入額が、初年度約81億円であったのに対し28年度は約2844億円となっているのだ。経済効果はかなり大きいと言えるだろう。基本的には自治体への寄付、という事になっているが、お礼の品が届くので、利用者はお礼の品の魅力を楽しみながら地域貢献が出来る訳だ。
ソフトバンクグループのさとふるは、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」上で、2017年5月16日~6月9日の期間、利用者にふるさと納税の寄付金使途についてアンケート調査を実施した。回答者は20代以上の男女計434人で、ふるさと納税制度を活用して寄付をしたことがある人が376人、したことがない人が58人だった。
ふるさと納税制度を活用して寄付をしたことがある人のうち、「自治体により提示される寄付金使途の内容で寄付先を決める事が多い人」は6.6%、「多くはないが自治体による寄付金の使い道で決めたことがある人」が13.3%で、約2割が自治体により提示される寄付金使途の内容で、寄付先を決めた経験があるという結果だった。
全調査対象者全員の回答によると、ふるさと納税の寄付金の使い道については、「被災地の復興支援」を希望する人が21.0%と最多で、「教育・子育て支援」、「地域活性化」と続く。
「共感できる寄付金の使い道があればふるさと納税をしたいと思うか」との問いには、「すごく思う」が45.6%、「やや思う」が「44.2%で、約9割の人が寄付金の使い道によってふるさと納税をしたいというのだ。その理由については、「寄付金を有効活用してほしいから」、「間接的に地方の自治体政策に参加できるから」、「自分の意向が直接届くから」という意見が挙げられている。
ふるさと納税サイトを見ると、お礼の品物や地域で検索する方法があるが、自治体ごとの寄付金の使い道などは記載されていない。自治体の特設サイトを調べれば、使い道が記載されており、使い道を利用者が選べる自治体もあるのだ。
ここの所各地で災害が頻発しているので、寄付金の使い道で検索できるようになれば、ふるさと納税の利用率にも変化が現れるのではないだろうか。(編集担当:久保田雄城)